名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

解説

自己流Hakkenの踊り方

みなさんこんにちは。gyoxiです。 今回は、以前クラブダンス大百科で紹介した"Hakken"という踊りについてです。ちょっとオサライすると、こんな感じのダンスですね。 主にBPM180以上のgabbaやHardcoreTechnoに合わせて踊られており、BPM200越えのハイスピー…

ロマン好きへの手紙 -ラトビアの天才三兄弟

ラトビア 日頃現代音楽の普及と理解に筆を走らせて少しでも力になろうとしていますが、たまにはロマンティックな作品を聴きたいという声にも応えなければと思うこともあります。しかし研究の進んだジャンルを私が取り上げることにはあまり意義がないとも感じ…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋3

コンテンポラリーの回廊 皆様あけましておめでとうございます。旧年は三の酉ということもあり、SNSではたびたび炎上、バカばかりが雨後の筍がごとく現れ切っても切ってもきりがない実に不毛な時間を多く経験しました。しかしその中から拾ったものは大きく、…

「音楽ガチ分析チャンネル」の紹介 ~YouTuberへの問題提起~

どうも、名作会会長のトイドラこと冨田です。 僕は最近、YouTubeで「音楽ガチ分析チャンネル」を開設しました。 ポップス、クラシック、ジャンル問わずいろんな音楽を理論分析するチャンネルです。 そんな音楽分析でいいのか で、「なんでいまさら???」と…

様々な協奏曲①

協奏曲 皆様は協奏曲と言うと何を思い出しますか? ・ピアノ ・ヴァイオリン ・チェロ 確かに王道ですし、名曲も多いですよね。これは作曲家の目からするとこれらの楽器がオーケストラを伴奏に従えたときに映える楽器だからなのだろうと思います。 しかし楽…

ベスト・オブ・コンテンポラリー001 「マリン・ボングを聴く」

Best of Contemporary さて今回から始める新シリーズは、すでに進行中の「俺の視聴部屋」シリーズとは違い、もう少し専門的に一人の作曲家を掘り下げてみようと言うものである。もちろんアイキャッチとシリーズ名は某FM局の某番組のパロディである。 記念す…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋2

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋2 さて今回も世界中の新しい音楽を、この遅れきった国日本に紹介してこうではないか。JAPANがどうのCool Japanなんて本当にバブルの亡霊まだいたのと言う感じで、口にするのも恥ずかしいというものだが、まあどうやら文…

コンテンポラリーの回廊 - 俺の試聴部屋1

コンテンポラリーの回廊 どうも榊山です。アイキャッチ画像とタイトルからピンとくる方も多いでしょうが、NHK-FMで片山杜秀先生のお送りされるところの「クラシックの迷宮」の「私の試聴室」のパロディをやってみようと思いつきではじめてみました。 まあ内…

5thコンサート曲解説-Night Walkers & Shuffled City/冨田悠暉

先日公開されたオンライン・コンサート「名古屋の作曲家たち」の楽曲紹介をしようと思います。 前回は作曲者のなんすいが「組曲『新栄』」の解説をしてくれましたが、今回解説するのはコンサート冒頭で演奏された2曲、「Night Walkers」と「Shuffled City」…

5thコンサート曲解説-組曲「新栄」/なんすい

なんすいです。こんにちは。 春も麗らかに、過ごしやすくなってきましたね。 お花見とかしました? 定番の桜も綺麗だけど、私はチューリップが好きです。 あとこないだミツマタの群生地に行ってきたんですけど、それが凄く綺麗でしたね。 うん、綺麗だ。花は…

RMCチャンネル人気動画ランキング2021

RMC 私の個人研究に名大作曲同好会のご理解を頂いて協力関係を作り、毎週1曲のペースで忘れられた音楽、知られざる音楽を紹介しているRMCチャンネルですが、2021年の人気動画ランキングとその理由などを纏めてみようかと思います。 このチャンネルはすでに10…

年のはじめに歌う歌

賀正 みなさまあけましておめでとうございます。 旧年中はコロナの激震に揺れる中、名作同をご支援ご注目頂き本当にありがとうございました。本年も、我々一同頑張ってまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。 さてお正月…

我が国の作曲家番外編4「資料について」

シリーズ我が国の作曲家 もうこのブログの読者の方なら、私が日本の忘れられた作曲家や、再評価の進んでいない作曲家について真剣に調べ、音源化しあるいはその経歴についても纏めていることはご承知だろう。 しかしこの研究も中々骨が折れるもので、普段平…

ヤバい変拍子の世界

今日は変拍子の話をしましょう。 「あーハイハイ、5/4拍子とかね?」 と思ったそこのあなた、僕も少し前まではその程度の認識でした。 しかし、世の中にはもっとはるかにヤバい拍子の曲が存在します。 この記事では、混沌とした変拍子の世界へ足を踏み入れて…

童謡「てるてる坊主」の謎

どうも皆様お久しぶり。 トイドラ会長こと冨田です。 昨日、名大作曲同好会は4thアルバムの配信を告知しました。 名大作曲同好会4th Album「YOURS HOURS」特設サイト 今までのアルバムに比べて内容・量ともに破格の出来です。 これは本当に必聴ですよ。 ……と…

怪異と音楽

某有名幽霊の方 夏も分かりやすいほどにあっさりと過ぎ、秋の只中、一気に涼しくなり、忌まわしきコロナもちょっと小康状態。皆様、ご健康にお変わりはありませんか? なんだか夏があまりにも一気に過ぎていってしまったので、私はちょっとだけ懐かしくなっ…

HIROSHIMA - FUKUSHIMA

原爆投下 8/6は広島に原子爆弾が投下された日である。続いて8/9には長崎にも原爆が投下された。日本人なら誰もが知る痛ましい歴史の1ページである。 そしてこのことが日本を唯一の被爆国とならしめ、平和憲法とともに右に左に様々に語られ、利用されている。…

私達のコンサートのメッセージ

バトンタッチ いよいよその日が近づいてきた。 達成率100%以上となったクラウドファウンディングとういう大きな支援を頂いて、私達のコンサートが始まろうとしている。 前回私のブログの担当週ではそのコンサートからストラヴィンスキーの「春の祭典」、そ…

自作曲あけすけ解説シリーズ②「夜の窓辺にて」~楽曲編その1~

~前編~ 気づけば。もう6月も中旬に差し掛かろうとしています。来る6/26、名作同は1年ぶりにコンサートを挙行するわけでして、今はその準備に追われております。そうわけで、ブログの更新が1週間遅れたことはご勘弁を……と弁解させてもらったところで、今回…

【音楽理論】進捗発表①(基本的な定義:音空間~スケール)

こんにちは!なんすいです。 最近、研究っていうほどではないけれど和声理論で考えていることがあって(近々ちゃんとした形で出すつもりです)今回はその導入部分を記事にします。 ちょっとだけ数学っぽい話になります 離散的音空間 導入部分でやっているの…

土俗性と祭儀性について

祭儀 来る6/26にはいよいよ我々名作同のおくる第4回ピアノコンサートがライブ配信される。 nu-composers.main.jp また、これに関わるクラウドファウンディングもおかげさまで達成し、現在ネクストゴールチャレンジとなております。御礼を申し上げるとともに…

自作曲あけすけ解説シリーズ①「夜の窓辺にて」~ライナーノーツ編~

私たち名大作曲同好会は、芸術に向き合いながら表現を模索する仲間たちを募集しています!!! 芸術を磨きたい方、発信の場を探している方、芸術家を応援したい方、私たち「名作同」の会員になってみませんか??? 気になる方はHPから気軽にお問い合わせあ…

「四季を巡る」自作解説④ 榊山大亮「last day of summer for 2 pianos」

last day of summer for 2 pianos 先に行われる名大作曲同好会第4回「ピアノコンサート」。今回はコロナ禍という未曾有の事態にあってオンライン配信でお送りすることになった。 nu-composers.main.jp 他のメンバーも書いていることかも知れないが、配信コン…

「四季を巡る」自作解説③ 榊原拓「星色の水面」

我々は、かつての四季を失いつつあるだろう。 こんばんは。榊原です。センセーショナルな見出しを書いてしまいました。さて、今回はピアノコンサート用に書き下ろした曲「星色の水面」について書きます。 これは楽譜の表紙の一部 過去の記事にも書きましたが…

「四季を巡る」自作解説② 冨田悠暉「巡るものたちの輪舞曲」

どうも、冨田です。 ちょっと前までトイドラと名乗っていましたが、最近はアート活動の時には本名で通すことにしています。 冨田悠暉フェイス そんなことより、コンサートですよコンサート。 あれは正直面白い企画になりました。 ぶっちゃけて言うと、コンサ…

「四季を巡る」自作解説① なんすい「鏡の都市Ⅰ『秋』」

こんにちは、なんすいです。 好きな季節は冬です。 このたび、6月26日(土)開催予定の第4回名作同ピアノコンサート《四季を巡る》のために、『鏡の都市Ⅰ「秋」』という曲を書かせて頂きました。 曲集『鏡の都市』について 私の実家はでかい川とでかい山に囲…

スペクトル学派の技法 初級編②

~前回~nu-composers.hateblo.jp 今回は、実際にスペクトル学派の技法を使ってどのように作曲するのか、自作曲の解説を通してお教えします。 【もくじ】 「変調」で素材を増やす 変調とは スペクトルの弱点、それは―― 次の曲に向けて 「変調」で素材を増や…

スペクトル学派の技法 初級編①

音楽は時代と共に変化しています。 その変化には2つの側面があって、それは文化的な変化と技術的な変化。 つまり、時代の流れの中で過去の価値観が新しい価値観に塗り替えられていくのが前者、 技術が発展して昔できなかったことができるようになるのが後者…

個人的音楽が芸術なら、青木龍一郎も芸術家ではないのか ―「HASAMI GROUP=現代音楽」説―

”現代音楽” 個人主義の台頭 HASAMI GROUPに見る個人主義 1.ありがとう 2.てて様 3.景色がほしい 総括 HASAMI groupは現代アートではないか ”現代音楽” 現代音楽という言葉ができてから、いったいどれほど経ったのだろうか。今様色が今や今様ではなく、…

我が国の作曲家シリーズ「番外編2」

我が国の作曲家シリーズ 久しぶりのこのシリーズだが、今回はこのシリーズで取り上げるような忘れられてしまった作曲家でもなければ、無名のままひっそりと消えた作曲家でもない。確固たる仕事と、足跡を残し日本音楽史にその名を刻んだ作曲家2名である。無…