名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

批評

一緒に聴いてよ、マイナー交響曲

オーケストラ 花粉がつらい。なんで杉の乱交パーティーに巻き込まれなければならないのかという根本的な疑問が解けぬまま、毎年巻き込まれ続けている。なんだが、吹奏楽界のくだらない「批評するな騒動」に巻き込まれたのと同じ気分である。 こういうときは…

打楽器アンサンブルのススメ

打楽器アンサンブル 暖冬と言われる今冬、たしかに例年より温かい気がしますが、その分花粉の飛散も早く、ワタシ、すでに苦しんでいます。 それにしても年初から大きな出来事が相次ぎ、先行きが思いやられる立ち上がりになりましたね。本当に災害でお亡くな…

Corneliusのライブに行った

Corneliusのライブに行きました。 コーネリアスのライブ自体はすでに何回か行っているのですが、今回のツアーは過去10年くらいのツアーで最もコンセプチュアルなツアーだったと思うのでここに報告します。以下、コーネリアスを聴いたことない人間をある程度…

坂本龍一の死と彼の偽オリエンタリズム

坂本龍一 去る2023年4月上旬、コロナ禍も下火の春にそのニュースは国民に飛び込んできた。教授こと坂本龍一が3月28日に大腸がんに倒れ亡くなったと。 ある世代にとっては志村けん同様、彼の死も一つの原風景の消失であろうし、思想を同じくする者にとっては…

キメラみたいな音楽 Jack Stauber's Micropop

こんばんは。永遠の副会長こと、榊原です。 今後は新会長の片足を切断し、副会長として物理的に支えていけたらいいなと思っています。嘘です。 今日はJack Stauber's Micropopを紹介します。 www.youtube.com アメリカの映像作家Jack Stauberによるソロプロ…

五輪と音楽

オリンピック まもなく東京オリンピックが開幕する。 コロナ禍で延長されたが、そもそもの開催年であった去年の西暦を変えず「東京オリンピック2020」と称したまま開催されるそうだ。2021年には誰もコロナ禍が収まっているだろうと甘く考えた結果がこの名前…

子供のための作品と作曲家の作風について

ピアノ教室 我々作曲家にはふとした瞬間にやってくる依頼がある。それは「子供のためのピアノ曲」というやつだ。事実私も数曲この手のご依頼を受けたことがあるのだが、よくこのジャンルについて考えると、案外難しいものであることが分かる。 -え?簡単に弾…

個人的音楽が芸術なら、青木龍一郎も芸術家ではないのか ―「HASAMI GROUP=現代音楽」説―

”現代音楽” 個人主義の台頭 HASAMI GROUPに見る個人主義 1.ありがとう 2.てて様 3.景色がほしい 総括 HASAMI groupは現代アートではないか ”現代音楽” 現代音楽という言葉ができてから、いったいどれほど経ったのだろうか。今様色が今や今様ではなく、…

追悼 クシシュトフ・ペンデレツキ

Krzysztof Penderecki 世界中が中国武漢を発生源とする、新型コロナウィルスによる肺炎に揺れる中、そのニュースは飛び込んできた。去る2020年3月29日に20世紀を代表する作曲家、指揮者のクシシュトフ・ペンデレツキ氏が亡くなったという。時節柄新型肺炎と…

rei harakamiに見る “編曲”の奥深さ

突然ですが、YouTubeとかで曲を探していて、「あった!」と思ったらよく知らん人のカバーver.でイラっとしたこと、ありませんか? 僕は掃いて捨てるほどあります……。 カバーならカバーだと明記するよう刑法で義務付けるべきだと思いますが(早口)、それは一…

授産と音楽教育 - 在野で戦うということ

レッスン風景 音楽というものは、あるいは芸術というものは一般専門的な訓練を要し、一生を捧げた道でその人なりのスタイルを確立し、表現し続けるものであり、それは英才教育に始まる門閥教育の賜物である。 くだらない話である。 芸術というものはそもそも…

あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」騒動に見る・芸術の斜陽&現代の病

私たち名作同が活動している名古屋では、3年に一度大きなアート作品の展覧会があります。 国内外のアーティストを呼んで愛知県芸術文化センターで盛大に開かれるその祭典の名は、皆さんご存じ 「あいちトリエンナーレ」 です。 草間彌生が参加したこともあっ…