名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

トイドラ

変拍子ソングあれこれ

どうも、作曲家のトイドラです。 今年に名作会の会長をなんすい新会長に譲り、以来ジリジリと地道に音楽活動を続けてきました。 その結果、どういうわけかYouTubeチャンネルで1.7万人ものチャンネル登録者を得ることができました。 正直、1年目でこんなこと…

無意味/有意味の螺旋 ~音楽の価値に迫る新提案~

お久しぶりの冨田です。 久々にブログを書きます 最近、音楽における「意味」について考えていました。 意味とはつまり、「その音楽がこの世に存在する意義」のことです。 作曲をするうえで、存在意義のない曲を書くのはツラいですからね。 音楽における意味…

会長として過ごした6年の総括

どうも、会長のトイドラ・もとい冨田悠暉です。 実はこの度、2017年の当会発足から丸6年間つとめてきた会長の座を降りる運びとなりました。 2023年4月以降、2代目会長のなんすいに名作会を託し、僕は一般会員として活動に参加することになります。 週に1…

「音楽ガチ分析チャンネル」の紹介 ~YouTuberへの問題提起~

どうも、名作会会長のトイドラこと冨田です。 僕は最近、YouTubeで「音楽ガチ分析チャンネル」を開設しました。 ポップス、クラシック、ジャンル問わずいろんな音楽を理論分析するチャンネルです。 そんな音楽分析でいいのか で、「なんでいまさら???」と…

「すずめの戸締まり」が良すぎて新海誠を嫌えなくなった 〜新海誠の芸術論 vol.2〜

注※ 本記事は映画「すずめの戸締まり」のネタバレを含みます!! 以前、わたくしトイドラこと冨田は新海誠の「君の名は」を批判する記事を書きました。 それも結構ボロクソに批判しております。 結果的にプチ炎上を起こし、3年たった今でもこの記事は名作会…

回顧へと向かう音楽 ーリバイバルの波ー

2022年、アメリカの音楽ユニット「シルク・ソニック」がグラミー賞を総なめにする快挙を達成しました。 しかもたった1曲のシングルで。 その曲こそが、この「Leave the Door Open」です。 この曲を聴いて、僕は 「なんか『Stop, Look, Listen』っぽいな……」…

〈作曲ものまねシリーズ〉#4 モーリス・ラヴェル

どうも、名作会会長の冨田です。 自分は今年度大学を卒業してから、作曲家として活動すべくインプットとアウトプットを重ねる日々を送っております。 この連載は、クラシックの大作曲家たちの作風を研究し、ものまねで一曲書いてみようという趣旨です。 4回…

「バンブラ」という音ゲーを知っているか

このところ「作曲ものまねシリーズ」を連載していましたが、現在ラヴェルの研究に悪戦苦闘しているため今週はおやすみ……。 というわけで、今週は僕の思い出話をしようと思います。 「大合奏!バンドブラザーズ」、略して「バンブラ」というゲームについて。 …

〈作曲ものまねシリーズ〉#3 フランツ・リスト

どうも、名作会会長の冨田です。 自分は今年度大学を卒業してから、作曲家として活動すべくインプットとアウトプットを重ねる日々を送っております。 この連載では、今までベートーヴェン、ショパンの作風をものまねして一曲ずつ新しい曲を作ってみました。 …

〈作曲ものまねシリーズ〉#2 ショパン

どうも、名作会会長の冨田です。 自分は今年度大学を卒業してから、作曲家として活動すべくインプットを重ねる日々を送っております。 そんな研究成果を生かし、前回はベートーヴェンの作風をものまねして一曲作ってみました。 今回はピアノの詩人・ショパン…

〈作曲ものまねシリーズ〉#1 ベートーヴェン

どうも、名作会会長の冨田です。 自分は今年度大学を卒業してから、作曲家として活動すべくインプットを重ねる日々を送っております。 「インプットを重ねる」というのは、具体的にいうと優れた作曲家の曲を分析して作風を真似してみるということです。 実際…

地下のライブハウスでバイトし始めた

お久しぶりです、「名古屋作曲の会」主宰の冨田です。 今年度で大学を卒業したので、うちの会の名前を「名古屋作曲の会」とすると同時に、バイト先を探し始めました。 (音楽をやるために就職はしなかった) それで名古屋の地下ライブハウスで働きはじめまし…

5thコンサート曲解説-Night Walkers & Shuffled City/冨田悠暉

先日公開されたオンライン・コンサート「名古屋の作曲家たち」の楽曲紹介をしようと思います。 前回は作曲者のなんすいが「組曲『新栄』」の解説をしてくれましたが、今回解説するのはコンサート冒頭で演奏された2曲、「Night Walkers」と「Shuffled City」…

倉橋ヨエコに関する雑考

最近、趣味で楽曲分析をはじめました。 その成果はnoteにまとめてアップしているのですが、先日アップした倉橋ヨエコの分析記事がやたら反応がいい。 彼女は有名シンガーでもなければ、2008年に活動停止してからもう14近くも経っています。 それなのに、まだ…

音を聞かずに即興で曲を作ったらどうなるのか

今の世の中、音楽を作る人はずいぶん増えましたね。 パソコンを使って気軽にDTMできる時代、作曲のハードルはだいぶ下がったように思います。 音を並べて、その場で聞いて、みたいなことはパソコンを使えば簡単ですからね。 しかし、昔のクラシック作曲家と…

楽曲分析〈アナリーゼ〉のススメ

僕は作曲家ですが、やはりインプットがないといい曲は書けないぞ、と最近改めて思いました。 そこで、気になった曲の耳コピと分析を始めました。 今の時代だと、ネットで探せばコード譜くらいは転がっている曲が多いので、大変便利ですよね。 しかし、ちゃん…

編曲で芸術をやるということ

もうすっかり年の瀬ですね。 人々がせわしなく歩く季節ですが、名大作曲同好会のメンバーも今がまさに大忙しです。 どうしてかというと、次のコンサートのための編曲をしているからですね。 今年中に演奏曲の楽譜を全部書き切ってしまわねばなりません。 演…

ヤバい変拍子の世界

▽この記事をもとにした動画▽ www.youtube.com 今日は変拍子の話をしましょう。 「あーハイハイ、5/4拍子とかね?」 と思ったそこのあなた、僕も少し前まではその程度の認識でした。 しかし、世の中にはもっとはるかにヤバい拍子の曲が存在します。 この記事…

童謡「てるてる坊主」の謎

どうも皆様お久しぶり。 トイドラ会長こと冨田です。 昨日、名大作曲同好会は4thアルバムの配信を告知しました。 名大作曲同好会4th Album「YOURS HOURS」特設サイト 今までのアルバムに比べて内容・量ともに破格の出来です。 これは本当に必聴ですよ。 ……と…

映画「BILLIE」レヴュー -ジャズ歌手ビリー・ホリデイについてー

BILLIE 先日、我らが名作同の会員で映画を見に行ってきました。 「ビリー・ホリデイ」というジャズシンガーのドキュメンタリーです。 Billie Holiday 僕は、そもそもビリーホリデイという歌手の存在を知りませんでした。 彼女の生涯はかなり壮絶で、悲惨とも…

三善晃のイカれた合唱曲5選

みなさん、合唱曲といえばどんな曲を思い浮かべますか? 多くの中学や高校では合唱コンクールがあるでしょうから、「コスモス」とか「青葉の歌」、「YELL」とかが定番かも知れませんね。 が。 「合唱曲ってキレイで感動するよね~~」 そう思っているアナタ…

自作曲あけすけ解説シリーズ③「夜の窓辺にて」~楽曲編その2~

~前の記事~ ピアノ小品集「夜の窓辺にて」 /冨田悠暉 - YouTube 曲のタイトル 前回では、「あつくって ねむれない」まで解説しました。 今回はその続きいってみましょう。 【もくじ】 街のからすの守り唄 好きな子ができて…… 母さんが ねずに ないてる よ…

自作曲あけすけ解説シリーズ②「夜の窓辺にて」~楽曲編その1~

~前編~ 気づけば。もう6月も中旬に差し掛かろうとしています。来る6/26、名作同は1年ぶりにコンサートを挙行するわけでして、今はその準備に追われております。そうわけで、ブログの更新が1週間遅れたことはご勘弁を……と弁解させてもらったところで、今回…

自作曲あけすけ解説シリーズ①「夜の窓辺にて」~ライナーノーツ編~

私たち名大作曲同好会は、芸術に向き合いながら表現を模索する仲間たちを募集しています!!! 芸術を磨きたい方、発信の場を探している方、芸術家を応援したい方、私たち「名作同」の会員になってみませんか??? 気になる方はHPから気軽にお問い合わせあ…

「四季を巡る」自作解説② 冨田悠暉「巡るものたちの輪舞曲」

どうも、冨田です。 ちょっと前までトイドラと名乗っていましたが、最近はアート活動の時には本名で通すことにしています。 冨田悠暉フェイス そんなことより、コンサートですよコンサート。 あれは正直面白い企画になりました。 ぶっちゃけて言うと、コンサ…

スペクトル学派の技法 初級編②

~前回~nu-composers.hateblo.jp 今回は、実際にスペクトル学派の技法を使ってどのように作曲するのか、自作曲の解説を通してお教えします。 【もくじ】 「変調」で素材を増やす 変調とは スペクトルの弱点、それは―― 次の曲に向けて 「変調」で素材を増や…

スペクトル学派の技法 初級編①

音楽は時代と共に変化しています。 その変化には2つの側面があって、それは文化的な変化と技術的な変化。 つまり、時代の流れの中で過去の価値観が新しい価値観に塗り替えられていくのが前者、 技術が発展して昔できなかったことができるようになるのが後者…

個人的音楽が芸術なら、青木龍一郎も芸術家ではないのか ―「HASAMI GROUP=現代音楽」説―

”現代音楽” 個人主義の台頭 HASAMI GROUPに見る個人主義 1.ありがとう 2.てて様 3.景色がほしい 総括 HASAMI groupは現代アートではないか ”現代音楽” 現代音楽という言葉ができてから、いったいどれほど経ったのだろうか。今様色が今や今様ではなく、…

クリスマスソングのるつぼ

皆さんいかがお過ごしでしょうか。 いきなり寒くなったかと思えば猛烈な勢いで年末が迫り、あれよあれよという間に今日はクリスマスです。 クリスマス 今年は何につけてもコロナ禍抜きでは語れない1年でしたが、クリスマスも例外ではありません。 大勢で集…

【R-18】アンチ・アイドル音楽の絶望的新星「ルイス・コール」を語る

最近、音楽とアイドルとの関係は切っても切れないものになりましたね。聖子ちゃんブームがあり、おニャン子クラブが世間を騒がせた時代から時は流れ、ジャニーズが一世を風靡したかと思うと、AKB48だかAK-47だかわかんねー奴らがオリコンチャートを壊滅させ…