名大作曲同好会

“音楽”を創る。発信する。

2021年に観たアニメ

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。どうも、gyoxiです。

さて私、普段もアニメサントラ記事を書いております通り「大のアニメ好き」な訳でございますが、そんな自分がこの一年間何を視聴してきたか、というのがこの記事の主旨でございます。

 

〜ルール説明〜

①これは2021年内に視聴終了した作品のリストである。年を跨ごうが2021年に視聴終了したらリストに追加される。

②過去に一回観た作品をもう一回観た場合などはリストに追加しない。

②基本「面白かった」しか言わない人間なので評価基準は大雑把に以下の通り

★☆☆☆☆→そこそこ面白かった、一度観れば充分

★★☆☆☆→まあまあ面白かった、印象に残っている

★★★☆☆→面白かった、観られて満足している

★★★★☆→とても面白かった、オススメできる

★★★★★→非常に面白かった、是非観るべきだ

 

それではスタート!

 

マインド・ゲーム

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湯浅昌明監督の映画。独特なタッチで「生きる」ということを全力で描いた作品。6月くらいに精神病みかけた時にはこの作品を観て泣きながらパワーをもらっていました。ありがとうございました。

”生きる力“がここにある★★★★★

 

serial experiments lain

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一部の人々にとっては有名な作品。インターネット世界と現実世界を舞台とするサイコホラー。その作画や作中で流れるノイズが織りなす雰囲気が独特で惹かれる一方、ストーリーがとにかく難解で私はまだ3割も理解できてないです。

もう二周くらいしてから評価したい★★★☆☆

 

大きい1年生と小さな2年生

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児童文学作品のアニメ化。とにかくキャラクターデザインが可愛らしい!!!のと、作中の舞台となっている東久留米市の自然風景がとても美しい作品。ストーリーもほっこり良い話で、個人的には大満足な作品でした。

ほっこりしたい時に見たい作品★★★★★

 

・映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

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一時期インターネットで泣けると話題になった「すみっコぐらし」の映画作品。子供向けの作品だーアハハ(脳死)と観てると意外と涙腺を突かれます。心構えしすぎると肩透かし食らうかもね。

割と感動しちゃった★★★☆☆

 

マルドゥック・スクランブル

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原作は冲方丁の小説。圧縮/燃焼/排気の3部構成。ウフコック(金色の喋るネズミ)の声がすごい好き(CV:八嶋智人)なのと、「燃焼」のカジノのシーンがカッコ良くて好きでした。因みに、上映してた映画館の音響が爆音すぎてヤバかったです。

なかなか面白かった。★★☆☆☆

 

機動警察パトレイバー2 the Movie

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押井守監督作品。4DX上映してたので観に行った。「今の日本の平和」とは。国防とは。シリアスなテーマを全編通してシリアスに描いた作品。あまりに良すぎて映画館に2回観に行ったし、配信で8回くらい観ました。また、劇伴も本編と非常にマッチしており、ED曲もインスト曲である点は非常に自分の中で評価が高いです。この曲↓

絶対に見るべき作品★★★★★★★★★

 

雲のように風のように

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1990年にTV放映された映画作品。架空の中国の王朝を舞台とした作品。ジブリ作品で活躍する人材を多数起用(wiki情報)しており、まさにジブリっぽい雰囲気に仕上がっている。作画もストーリーも非常に良かった。

もっと知られて良い名作★★★★☆

 

ファンタスティック・プラネット

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1970年代のフランスの映画。SF。未知の惑星が舞台となっており、その星の生態系が幻想的にそして少し不気味に描かれる。サウンドトラックの出来も非常に良いです。

未知なる星への旅がここに★★★★★

 

ARIA the CLEPUSCOLO

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天野こずえの漫画原作のテレビアニメの劇場版。以前サントラ選でも紹介したが、とにかく劇伴が良かった。ストーリーもTV版同様に良い話でした。感動した。

いつものARIA★★★☆☆

 

機動警察パトレイバー 劇場版

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前述劇場版パトレイバーの一作目。こちらもシリアスで格好いい描写はあるものの、「ここが盛り上げどころだぜ!(ドカーン!!)」的なシーンがちゃんとあった。ので、これより二作目の方が私は好きです。

個人的にはパト2派★★☆☆☆

 

・REDLINE

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マッドハウス制作のアメコミ調SFカーアクションアニメ(wiki引用)。レースアニメだけあって、レースシーンはやはり手に汗握りました。作画もカッコイイ。が、もう一周くらい観ないと話をちゃんと思い出せないです...

なかなかよかった。★★★☆☆

 

学園戦記ムリョウ

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佐藤竜雄監督作品。それぞれの人物の描写が非常に丁寧で、観ていて非常に楽しい作品でした。「ジャンルとしてはSFアニメになりますが、決して現実離れした内容のものではありません。ごく普通の学園や街を舞台に、ごく普通に人達が活躍する“普通”の物語です。」(HPより引用)

日常に溶け込むSF(すこしふしぎ)★★★★☆

 

GA 芸術科アートデザインクラス

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日常モノ。芸術科の生徒たちのワチャワチャした日常を描く。とにかくワチャワチャしていて非常に面白い。ワチャワチャ...あと、劇伴で非常に良い曲が何曲かありました。
観ていて楽しい日常モノ★★★★☆

 

 

ヨコハマ買い出し紀行 Quiet Country Cafe

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芦奈野ひとし原作漫画のOVA作品(二作目)。DVD買って視聴。ARIAでも劇伴をしているChoroClubが劇伴をやっており、サントラについては文句なし。情景描写については一作目のOVAの方が好き。

一作目のOVAに軍配★★★☆☆

 

アリーテ姫

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片渕須直監督作品。「誰の手にも、思い描いたことを実現する力があるんだよ」というメッセージは結構心に響きました。あと、フェミニズム映画っぽい側面もあります。機会があればもう一回くらいは観たいです。

なかなか良い。★★☆☆☆

 

・まえせつ

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なんかの流れで友達と観たアニメ。漫才師を目指す少女たちの日常系(?)アニメ。面白かったが、シリアスシーンと軽いシーンのバランスがちょいと微妙だったかな。

面白かった、以上。★☆☆☆☆

 

・この世界の(さらにいくつもの)片隅に

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片渕須直監督作品。戦争中の呉で暮らす「すずさん」を描いた作品。戦争の話だけど、戦争の悲惨さ描くのに全振りしてはおらず、しっかりと(戦争中の)「日常」を描いているのが素晴らしい。

戦争中でも“日常”を生きた人たちが居た★★★★★

 

モーレツ宇宙海賊

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佐藤竜雄監督作品。ミニスカートの船長服をまとった女子高校生が、免許を受けた「合法的な」宇宙海賊の船長として活躍する物語(wiki引用)。上記、「学園戦記ムリョウ」から監督繋がりで視聴。ストーリーも面白く、また人物描写がとても丁寧なのは、流石監督と言ったところ。

こういうアニメが観たかった!★★★★☆

 

・劇場版 モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-

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上記モーレツ宇宙海賊の映画版。そりゃあ面白かったですけれど、面白かった意外の感想が出てこないです。

面白かった。★★★☆☆

 

風まかせ月影蘭

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大地丙太郎監督の時代劇アニメ。「何か事件が起こる」→「チャンバラシーン」→「一件落着!」といった典型的時代劇だが、ストーリーも面白く、また殺陣描写の作画がものすごい。OPを見ていただければその凄さが分かると思います。

見よ、この可憐なる殺陣描写★★★★★

 

・青い羽みつけた!

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青い羽を拾った子供達がその持ち主を探すべく、カラスと一緒に色々な鳥に出逢っていく、という教育番組感満載のアニメ。でもやっぱりこういうアニメが好きなんすよ、はい。

NHK感あってとても心にやさしい★★★★☆

 

宇宙ショーへようこそ

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夏休みに宇宙人(犬)を助けた子供達が、宇宙へ連れて行ってもらうお話。だいたい宇宙にいるので夏感はないけれど、夏のこども特別番組とかで流してほしい感じでした。

あの頃感じた夏のワクワク感★★★☆☆

 

・FAIRY PRINCESS MINKY MOMO 夢の中の輪舞(ロンド)

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伝説の女児アニメ、魔法のプリンセスミンキーモモOVAミンキーモモ本編は2話くらいしか観たことありませんでしたが結構楽しく観れました。あと、劇伴が良い曲多くてびっくりしました。この曲とか

良劇伴、ストーリーも面白かった★★★☆☆

 

・劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明

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つくしあきひと原作漫画のアニメの劇場版。この時、下宿にテレビが導入されたのでテレビにて視聴しましたが、若干後悔するほどストーリーがエグかったです...R15+ってレベルじゃねぇぞこれ...!

心構えしてから観たほうがいい★★★☆☆

 

あじさいの唄 第壱巻 ~うすあさぎ~

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森栗丸原作漫画のOVA。こころあたたまる(?)感じのストーリーでなかなかよかったです。

面白かった。★★☆☆☆

 

・幼なじみが絶対に負けないラブコメ

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友達に見せられたアニメ(二本目)。俺ラブコメそんなに好きじゃねぇのに...話がひと段落した時にその時の恋模様の総評が入るのはちょっと面白かったです。

まあまあ面白かった。★☆☆☆☆

 

・旅するぬいぐるみ〜traveling “Daru”〜

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空港に置き去りにされちゃったぬいぐるみが持ち主の元へ帰るべく、世界中を旅するおはなし。元は羽田のプラネタリウムカフェで上映されてるものらしいです。風景描写がとても綺麗で、ラストはちょっとウルっときました。

隠れ名作短編アニメ★★★★☆

 

・魔入りました!入間くん

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チャンピオン連載中の漫画のアニメ化。色々あって魔界に連れてこられてしまった入間くんの魔界での生活を描く。ストーリーのテンポはゆっくり目ですが、魔界での生活が普通に楽しそうで面白かったです。

(1.4倍速くらいで観ると)超面白い★★★☆☆

 

・魔入りました!入間くん 第2シリーズ

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上記入間くんの第二シリーズ。第一シリーズに比べてクラスメイトの出演比が大幅アップしており、それに伴ってストーリーの面白さも大幅アップしていました。やっぱり大人数でワイワイしてるのが、良いね。あ、これも1.4倍速視聴推奨です。

ワイワイ感が楽しいね★★★☆☆

 

ゆゆ式

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仲良し女子高生3人のゆる〜い日常をゆる〜く描いた作品。最初は「なんじゃこの作品」って感じで観てましたが、話が進むにつれ、だんだんとそのゆる〜い雰囲気に引き込まれていきましたとさ...流石は有名作品だぜ...

他にはないこの“ゆるさ”★★★★☆

 

・永久家族

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STUIO4°C制作の一連の25秒アニメ。STUIO4°Cらしく独特な雰囲気をしていましたが、話の展開のスピードが速すぎてついていけませんでした...まあ、観ていた時に頭が働いていなかったのもありますが...

スピード感に取り残される★☆☆☆☆

 

機動戦艦ナデシコ

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佐藤竜雄監督作品(3作品目)。一世を風靡した(らしい)SF作品。SF設定が結構難しくて「???」となりましたが、ストーリーはオオッと言わせるものがあり、面白かったです。あと、劇伴も非常に良かったです。ナデシコワルツ大好き。この曲↓

設定は難しいが面白かった★★★☆☆

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン TV編集版

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みんな大好き(?)ヴァイオレット・エヴァーガーデン金曜ロードショー編集版。みんながこぞって観るのが理解できました、良い話でした。ちなみに10話のパートは途中で展開が読めてしまい、あまり感動しませんでした...

普通に良いアニメだから観ると吉★★★☆☆

 

・劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-

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上記ナデシコの劇場版。ルリルリことホシノ・ルリがもっと可愛くなって再登場。ストーリーも若干シリアスな感じでTV版とは雰囲気を異にしている。ED曲がオサレで非常に好きです。この曲↓

ルリルリがかわいい★★★☆☆

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ―永遠と自動手記人形 

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上記ヴァイオレット・エヴァーガーデンの外伝(劇場版)。こちらも金ローで視聴。普通に良い話でした、ええ。自分は舞踏会のシーンが好きです。

良い外伝、観ると吉★★★☆☆

 

十兵衛ちゃん-ラブリー眼帯の秘密-

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剣豪・柳生十兵衛の力を得させられた(?)女子高校生のおはなし。完全に「月影蘭」を意識しつつ観てしまったので、ギャグ描写の多さと殺陣描写の少なさに不満が残るが(自分勝手)、結構面白かったっちゃあ面白かったです。

自分にはちとギャグ過多だった★★☆☆☆

 

・アーヤと魔女

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スタジオジブリの3Dアニメ。なんやかんや言われてましたが、観てみると結構面白かったです。見た目は完全に海外の3Dアニメですが、作中にちょくちょくコミカルな動きもあって、そういう所は日本っぽいな、と思いました。

結構面白いぞ、これ。★★★☆☆

 

・魔女見習いをさがして

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おジャ魔女が好きだった3人の女性たちの物語。悩んだりしながらもそれを超えてゆく彼女達の姿にグッときました。俺もおジャ魔女、観ようかな...
おジャ魔女知らなくても観れるから観ろ★★★★☆

 

 

 

以上!

よければ参考にしてくださいな。総括としまして、2021年は映画をいっぱい観に行ったのもあって例年以上に色々な作品を観た年になりました。これ以外にも実写映画作品を12作品ほど観たので、よくこんなに視聴できたなぁと自分でも思います。2022年も心身ともに健やかに、色々な作品に出逢えますように...

おわり

2021年よかった曲

2022年明けましておめでとうございます。本当にめでたいですか?

まあそんなことはさておき、2021年も色々聴いたり聴かなかったりしました。

 

目次

 

Bicycle Race Remix By Plus-tech Squeese Box - Naivepop or Petitfool


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我らが名古屋で結成された男女二人組ギターポップバンド。インターネッツの情報的には1990年代後半から2000年代後半にかけて活動していた感じがします。現在はどうしているんでしょうかね。この曲以外には3.20というフリッパーズギターGoodbye, pastel's badgeにイントロがそっくりな曲が面白かったです。流石に似すぎている。


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Plus-tech Squeeze Box remix関連だとOkashina Suiyoubiremix (Remix By Plus-tech Squeeze Box)も良かったです。


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UTOPIA - 佐藤優


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佐藤優介はスカートやらKID FRESINOやらでサポートをやりつつ、稀に個人名義でリリースするんですが、毎度曲が良いです。1980年代リスペクトな音響になっていながら、ちゃんと現代的な音になってて大好き。そして「そのミックスでええんか?」と思わず突っ込んでしまいたくなるほどボーカルが埋もれているのが面白いです。確かに1980年代の曲ボーカル埋もれがちではあるのだが(高橋幸宏とか)。と思ってマスタリングした人みたらIllicit Tsuboiという長谷川白紙とかのも手掛けてる人で、なんだか納得しました。

 

慰安旅行 - SAKEROCK 


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星野源と浜野健太が在籍していたことでお馴染みのSAKEROCKです。

元々SAKEROCKはよく聴くんですが、2021年はストリーミング解禁された影響で余計に聴いてしまいました。世間的にはMUDA~SAYONARAあたりがよく聴かれてるようですが、個人的にはそれより前の方が音楽的に面白いというか、マーティンデニーとか細野晴臣トロピカル三部作をやるという元々のコンセプトに沿ってて好きなんですよね〜。キモいオタクが出てしまいました。次いきましょう。

 

YOUR OF JAMAICA - でぶコーネリアスEX


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本家コーネリアスはオリンピックに関わってしまったばかりになんか燃えてましたが、その裏ででぶコーネリアスEXは堅実に活動を続けていました。風評被害(あるのか?)に負けず、偉い。かつて銀杏boyz峯田和伸にでぶコーネリアス命名されて、今なおその名前を使い続けてて、偉い。

初期衝動とエモの塊のような曲なんですが、気づいたら2021年一番聴いた曲になっていました。多分疲れてたんだと思います。

 

The Paramedics - METAFIVE


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こっちもコーネリアスが燃えたせいでアルバム発売できなかった夢のドリームチームことMETAFIVEですが、そんなことより病気療養中の高橋幸宏が復帰できるかとても心配です。もう70過ぎだから仕方ない側面もありますが、やはり彼のドラムが聴きたいです。

曲はいつも通り安定してカッコいいです。こういうシンセの音を発しながら日々を生きていたい。あと小山田のギターフレーズが全部キモくて良い。

MVの映像は伊藤高志という実験映画監督の作品のコラージュです。HASAMI groupという音楽グループがいるのですが、このMVのおかげでHASAMIgroupの秘密の科学guru guruのMVの元ネタが判明しました。思わぬ収穫があり、そういう意味でも嬉しい曲でした。


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Lightship - ザ・なつやすみバンド


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2021年夏にはSonny Boyという逆張りクソオタクむけのアニメがやっておりまして、私も逆張りクソオタクなのでもれなく見ていました。暗喩に満ち溢れている上、必要最低限の説明だけで物語が進んでいくので不親切極まりないアニメでしたが、劇伴がめちゃエモかったのでつい見れちゃいました。この曲はその劇伴のうちの一つです。

ザ・なつやすみバンドには「毎日が夏休みであれ!」という信念、「聴いた人が現実逃避できるように」という思いがあるらしいです。後者はわかるよ、後者は。大衆音楽にはそういった側面もあるもんな......。前者はなんなんだ???? というのは聴けばわかりました。スティールパンやトランペットがフィーチャーされててめちゃ南国感が出ています。すげえ、ちゃんと夏休みだ! しかし結成当初はスティールパン&トランペット担当が在籍していなかったらしいので、当時どうやって夏休み夏休みしていたのかは不明です。

 

同アニメの劇伴はなかなか豪華でして、ミツメや空中泥棒など様々なミュージシャンが劇中曲を手がけています。Lightshipの他にはtoeサニーボーイ・ラプソディなどもよかったです。名古屋出身のOgawa & Tokoroも二曲提供してて驚きました。


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DANCE TO GOD - SPIRAL LIFE


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Spiral Lifeは1993年にデビューした二人組音楽グループです。時期的に渋谷系と混同されがちですが、本人たちは否定しています。古い時代の音楽から、同時代的な音楽まで分け隔てなく取り込み、90年代ならではの音像を形成することを目指したらしいです。それを渋谷系というのではないでしょうか?(諸説あり)

とはいえ渋谷系というにはいささかハードロックなので、そういう意味合いでは違うかもしれません。

 

水硝子 - RYUTist


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RYUTist新潟県を拠点とするアイドルグループです。以前は割と普通のアイドルグループだった気がするのですが、2020年あたりから楽曲制作にKan Sanoや蓮沼執太、北川勝利が参加し始め、2021年には君島青空が作編曲した結果こうなりました。sora tob sakanaに提供してた時はもっとおとなしい曲だったのに、RYUTistではただの君島になっています。ウケる。

 

ユニ - 長谷川白紙


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長谷川白紙は最近やたらノイジーな曲を連発しててお腹いっぱいだよぉ〜!と思っていたんですが、ここにきてバラードをリリースしました。ありがとうございます。とはいえ出だしからかなり不穏な音がなるわ、終わり方......?となるわで、普通のバラードとして聴かせてくれないのはいつも通りで、それはそれで嬉しかったです。あとほぼ全編にわたって生楽器が鳴ってるの何気に初だと思うんですが、案外こっちの方が聴きやすくて良いかもしれないなとも思いました。

 

羅針鳥(Shohei Amimori Rework) - Kitri


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Kitriは京都出身の姉妹ピアノ連弾ボーカルユニットです。大橋トリオがプロデュースしてるらしいです。Reworkを手掛けた網守将平は、東京芸大の作曲家を出ているので現代音楽の作編曲もやるんですが、近年はポップスの仕事が多いような印象を勝手に抱いています。ピアノ連弾ユニットというコンセプトを汲んだのか、ピアノをカットアップしたような編曲になってますね。

 

まちあわせ - たま


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今年はずっとたまを聴いていたといっても過言ではない一年でした。表層的にはコミックバンドにしか聴こえないんですが、真面目に聴くとかなりちゃんとした楽曲に聞こえるので面白いです。あと歌詞もいいですね。メンバー全員それぞれ違った個性もあるし、良いバンドだったんだなあとつくづく思います。

 

My Favorite Things - James Francies


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James Franciesはアメリカのジャズピアニストです。まだ23歳なので彼のリーダーアルバムはまだ2枚しかないんですが、全部素晴らしいのでみんな聴いてください。

この曲は二作目のアルバムに収録されています。My Favorite Thingsは流石に擦られすぎやろ......と思って聴いたら、ゴリゴリの変拍子ジャズになってて度肝を抜かれました。途中、ヴィブラフォンのJoel RossとピアノのJames Franciesのソロの応酬があまりにもスリリングで、「これ私のお気に入りなの!」と言われて赤黒いドロドロの脈打ってる生命体見せられてる気分になりました。褒めてます。

 

Emme - phonon


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phononの作る曲はEDMにしては妙にリズムがヨレているというか、あまりクラブミュージックっぽくない律動で面白いです。どっちかというと現代ジャズっぽいかな? この曲ではないですが、明らかにインド古典音楽みたいな連符と変拍子の嵐みたいな曲があって、マジで聴衆はどうやってノってるんだと思って動画見たら、みんな普通にノってて驚きました。俺が農耕民族だからノれないとでもいうのだろうか......。

 

Stout-Hearted Men - Shooby Taylor


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SAKEROCKのルーツを辿ってる時に出会いました。Shooby Taylorはスキャットの第一人者で世界的に有名らしいですが、申し訳ないことに声があまりにもファニーすぎて、おもしろおじさんとしてしか認識できませんでした。poopy poopy poopy poopyは流石に面白すぎる。この声が他のjazzボーカリストと違って良いんだ、みたいなことがWikipediaに書いてあったので僕の鍛錬が足りないんだと思います。

 

Green Sleeves - Rufus Harley with Georges Arvanitas Trio


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バグパイプでジャズできるんだ!というのが、驚きでした。バグパイプは基本的にベタ吹きというか、タンギングとか細かいアーティキュレーションを必要とするジャズには必然的に不向きという偏見がありました。でも全然そんなことないですね、むしろモーダルに対する親和性が高い。

とはいえRufus Harleyは元々バグパイプを吹いていたわけでもなく、サックスやフルートを吹いていたようです(プロになってからも吹いてる)。ではなぜ吹くことになったのかというと、フィラデルフィアにてケネディ大統領の葬式で流れていたバグパイプの音を聴いたのがきっかけ。天啓を感じ取ったのか、はてまた気まぐれか、バグパイプを求めてフィラデルフィア中を探し回ったそう。しかしフィラデルフィアにはなかったので、わざわざニューヨークまで買付に行ったんだそうな。執念がすごい。

 

Reeling - Bang on a Can All-Stars


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Bang on a CanはJulia Wolfe、David Lang、Michael Gordonによるアメリカのポスト・ミニマル音楽グループです。アメリカのポスト・ミニマルの潮流の始祖に位置するらしく、アンディ・アキホやクリストファー・セローンらに影響を与えている、というか師だったそう。そう言われると確かに共通点を見出したくなる。

オリジナル以外にもミニマル、ポストミニマルの曲をカバーしたりもしていて、たとえばBrian EnoMusic for Airportsを人力で再現するイカれたアルバムを作っていました。あれは人力で演奏する曲じゃないので恐怖を覚えました。

 

おわりに

2022年も良い曲をたくさん聴けるといいなあ。

その前に卒論書けるといいなあ。

年のはじめに歌う歌

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賀正

 みなさまあけましておめでとうございます。
 旧年中はコロナの激震に揺れる中、名作同をご支援ご注目頂き本当にありがとうございました。本年も、我々一同頑張ってまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 さてお正月ということになると、ひと昔前は新春かくし芸大会を観ながらお節をつまんでゆっくりするのが定番でした。そしてその番組のテーマソングと言えば、正月には欠かせない「♫とーしのはーじめの…」と始まるあの曲でした。

 

 ところでみなさんあの曲のタイトルご存知ですか?

 

―「お正月でしょ?」
―「年の始めに決まってるだろう」
―「一月一日(いちがつついたち)じゃなかったかしら?」

 

 ああ最後の方惜しい!
 実はあの曲のタイトルは「一月一日(いちがつ いちじつ)」もしくは「一月一日(いちげつ いちじつ)」といいます。そして同じタイトルの唱歌として実は1892年発表のもの、1893年発表のもの、1916年発表のものと3つもあるのですが、我々がよく知ってるものは1983年発表のものなのです。

 

作詞は千家尊福、作曲は上真行です。

 

って誰よそれ?

 

 今ではこの作詞作曲をした二人について知っている人も少ないでしょうから、今年最初のブログはこの二人をご紹介して、あの曲を正しく楽しんでみることにしましょう。

 

千家尊福
まずは作詞をした千家尊福について見ていこうと思います。
ちなみに「せんげ たかとみ」と読みます。

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千家尊福

 1845年(弘化2年)出雲国の生まれ、1918年(大正7年)に亡くなった出雲国造家に生まれた出雲大社宮司で、政治家、そして従二位、勲一等に叙せられる男爵でした。まあ簡単に言えばすごい名家の生まれ、そしてものすごく偉い人だったわけですね。そんな詩とは縁もなさそうな方がなぜこの詩を書いたのでしょうか。
 この曲は先にも書いたとおり1983年に発表されています。正確には同年の官報に文部省唱歌として告示されたのです。そして初等教育の場面で「小学校祝日大祭日儀式用」として用いられるようになったのですが、実はこの曲の歌詞は新年を祝っているだけではないのです。
 今では「門松を立てる」ことは正月の年中行事の一環となっていますが、この意味は天皇陛下の御代が絶えること無く繁栄することを祝う意味があり、そんな年の始めは素晴らしいなと歌っているわけです。国歌君が代と同じような内容ですね。
 二番の歌詞になるとその色はより顕著なのですが、そもそも二番の歌詞を知っている人自体が減っていますので、せっかくなので見てみましょう。

1.
年のはじめの例(ためし)とて
終りなき世のめでたさを
松竹(まつたけ)たてて門(かど)ごとに
祝ふ今日こそたのしけれ

2.
初日の光 さし出でて
四方(よも)に輝く 今朝の空
君がみかげに 比(たぐ)へつつ
仰ぎ見るこそ 尊とけれ

 二番の意味するところはこの美しい初日の出を見ると、陛下の姿を思い出し、尊い気持ちになりますというような感じです。つまりは正月に行われる諸々の行為が天皇陛下の御代が栄え続くことを喜ぶ意味を持っていたんですね。それを読み込んだこの歌は、まさに出雲国造の千家にしてぴったりの歌詞だったということに他ならないように思います。

 千家尊福についてはもっと日本史的な意味でも重要な人物であり、伊勢派出雲派の対立など、神道世界の様々なことに大きく関わった人でもあるので、興味のある方はじっくり調べてみては如何でしょうか。

 

 

・上真行
つぎに作曲を担当した上真行についてみて行こうと思います。
ちなみに上真行(うえ さねみち)と読みます。

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上真行

 上真行は日本の作曲家、雅楽家チェリストで、生まれは1851年(嘉永4年)京都です。上家は代々雅楽師の家柄であったことから幼少期より日本伝統音楽の素養と教育を受けてきた人であるわけですね。その才能は高く、4歳から雅楽を学び11歳にはすでに宮中に仕官し楽仕となったとのことです。1874年には式部寮の伶人にもなりその道を極めたといえるのですが、彼はそれでは飽き足らず西洋音楽を勉強し始めます。
 この頃日本は童謡や唱歌を教育に取り入れていくという政策の下、お雇い外国人に彼のような伶人たちに積極的に西洋音楽を学ばせ、多くの童謡唱歌を作っていきます。彼もフェントンにトロンボーンを習い、エッケルトやメーソンにヴァイオリンやチェロ、ピアノを師事し、さらに作曲も習っていたようです。
 その後その才能も開花し、メーソンの補佐役を努め学習院等で教鞭をとり、唱歌や音律の研究を行ったとのことです。そして東京音楽学校で教授職につき、作曲攻究会を組織し、小山作之助、幸田延、安藤幸、滝廉太郎などを輩出するなど、日本の西洋音楽の黎明期を形作った立役者となったのです。その後も政府要職にあって活躍し、1937年(昭和12年)に他界されたということです。

 

 というわけで、我々が正月に何気なく歌っていたあの歌は、こんなにも古く伝統ある唱歌であり、その製作者はいずれも日本の文化的礎となった大偉人であったということに驚かされます。日本の作曲家が1800年代中盤にもういたという点でも非常に驚きがあり、我々はこの時代の作曲家についてもう一度学び直すべきなのかもしれません。

 

 ではとりあえず「一月一日」このあたりで聴いてみようではありませんか。

www.youtube.com

 

 発表された際は和声はついていないことを考えると、伴奏はのちの誰かが付けたものと思われますが、改めて聴いてみると清新な気持ちになる良い曲ですね。

 なお発表された時の楽譜は国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。

dl.ndl.go.jp

 

 貴重資料がすぐに見られるなんて良い時代になりましたね。


 さあ今年も頑張っていきましょう。そしてこのコロナ禍を今年こそは撲滅し、新たな時代を切り開きたいものですね。


皆様も良い年をお過ごし下さい。

末筆になりますが、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

編曲で芸術をやるということ

もうすっかり年の瀬ですね。

人々がせわしなく歩く季節ですが、名大作曲同好会のメンバーも今がまさに大忙しです。

どうしてかというと、次のコンサートのための編曲をしているからですね。

今年中に演奏曲の楽譜を全部書き切ってしまわねばなりません。

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演奏曲の楽譜

 

5thコンサート「名古屋の作曲家たち」

11月、私たちは一般の方々から楽曲を公募しました。

次のコンサートでは、「名古屋の作曲家たち」と銘打って、広く一般の方が作った曲を初演しようと考えたからです。

しかも、ちゃんと完成した作品ではなく、メロディだけとか伴奏の一部だけとか、そうした未完成な作品の断片でも応募可能ということにしました。

現状まるまる1曲作りきることができなくても、眠っている才能があるかも知れないし、初演される機会があるのは大事だろうと考えたからです。

その結果、実際に素敵な作品の断片を複数ご応募いただきました。

そのままでは演奏できないので、会員たちが腕によりをかけて編曲をしている最中です。

 

編曲×芸術=?

編曲という作業は、多くの方にとってむしろ作曲よりも想像しづらいことかも知れません。

自分で曲を0から作るわけではなくて、他の人があらかじめ作った音楽の材料を使って、残りの部分を作っていくことになります。

言ってみれば、ぬり絵に色を塗るようなものです。

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ぬり絵

このとき、もちろん実直にきれいな色を塗ることもできるし、意外性のある色を塗ることもできます。

全体を塗りつぶすこともできるし、ほとんど塗らずに元の絵を生かすこともできます。

あるいは、元々なかった物体を勝手に書き足すこともできます。

ぬり絵をビリビリに破ってモザイクアートを作ることすらできるのです。

 

つまり、「編曲」と一口に言っても、実際に何をするのかは完全に編曲者にゆだねられています。

「原曲をアレンジする」という縛りの中で、無限の可能性を探究していくこの作業は、ある意味実に芸術的だと言えます。

しかし、他人が作ったものを材料にして芸術をやるとき、そこには一体何が生まれるのでしょうか?

 

僕の作品か、君の作品か

今回ご応募いただいた作品の中には、明確なコンセプトがある曲もあれば、特にコンセプトが決まっていない曲もありました。

そうした作品たちを編曲したとき、編曲後の作品は一体誰のものなのでしょうか。

 

例えば、あるキャラクターのぬり絵があったとします。

それにキレイに色を塗ったとしても、「このキャラクターを作ったのは僕だ」とは言えないことでしょう。

しかし、描き込みを丁寧にして、毛の一本一本、服装や背景の細かい部分まで描ききったらどうでしょう。

やはり「このキャラクターを作ったのは僕だ」という感じはしないものの、少なくとも「この絵を作ったのは僕だ」とは言える気がしてきます。

それでは、ぬり絵をビリビリに破いてモザイクアートを作ったとしたらどうでしょうか?

もはや「キャラクター」は存在しませんが、「このモザイクアートを作ったのは僕だ」という言葉に反対する人はいないのではないでしょうか。

 

一方で、ぬり絵に書かれているのがキャラクターではなく、ただの四角形だったらどうでしょう。

四角形を美しく塗り分けた時点で、既に「この四角形を作ったのは僕だ」と言ってもいい気がします。

このように考えていくと、アレンジを含む作品が「僕の作品か、君の作品か」というのは案外難しく、線引き不可能なのかも知れません。

 

「名古屋の作曲家たち」では、ご応募いただいた原曲に対して、芸術的な切り口から編曲に取り組んでいます。

つまり、原曲をシビアに見つめ、そのコンセプトを洗い出し、編曲者の思いを上乗せした楽曲に作り替えると言うことです。

その結果、必ずしも原曲と似たような曲になるとは限りません。

全く別の曲になることもあるし、コンセプトが真逆になることすらあります。

単なる「カバー」と違って、編曲された曲の魂は、作曲者・編曲者の両方に宿るのだと思います。

 

手を加える意味がない

この企画では、もちろん僕も編曲をしています。

副会長・榊原拓の短いピアノ曲を、より大きい編成にアレンジしたのです。

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原曲の楽譜

榊原は、名作同の副会長をしているだけあって、優れた作曲家です。

原曲を聴いたとき、僕は

「この曲に手を加える意味はあるのか……?」

と思ってしまいました。

すでに完成されていたし、本人に聞いたコンセプトもしっかりしていて、手を加える必要があるように思えなかったからです。

しかし、コンサートで演奏するためには僕の手で編曲しなくてはなりません。

ただ編成だけを大きくして、原曲の雰囲気はそのままにすることもできたのですが、せっかく芸術をやれる機会があるのに、無駄にするのは嫌でした。

 

結果的に、僕はこの曲に対してかなりラディカルな編曲を施しました。

楽譜はほとんど5線譜ですらなく、演奏者は大量のセリフを読まされます。

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編曲後の楽譜

これは、僕なりの苦悩の結果でした。

原曲に対して技術的に手を加える意味はなかったので、思想面をさらに煮詰めて、全く別の曲にしてしまったのです。

 

このように、完成された曲を編曲する上では、「そもそも意味があるのか」という問いに悩まされることもあります。

最終的には、編曲者が自分で「意味」を発見しなければならず、むしろ作曲より厳しい仕事になることもあるのです。

 

おわりに

さて、こんな苦悩を経て、コンサートのための曲が少しずつ揃ってきています。

「名古屋の作曲家たち」は大変面白いコンサートになりそうです。

3月中頃に名作同のYouTubeチャンネルにて、オンラインコンサートとして公開しますので、こうご期待。

Easy Listnerのためのアニメサントラ選 ~怪盗セイント・テール編~

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はじめに

クリスマスももうそろそろといった季節、皆さんいかがお過ごしてしょうか。どうも、gyoxiです。今回は番外編としてこちらの素敵なサウンドトラック。

 

怪盗セイント・テール

より

怪盗セイント・テール オリジナル・サウンドトラック①

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怪盗セイントテールについて

怪盗セイントテール立川恵原作の少女漫画だ。

 

講談社の主催する『なかよしまんがスクール』の出身作家。第95回頃より参加。高校卒業および就職によって一時投稿を中断するも、1989年頃より投稿を再開し、選外A〜Bクラスおよび「もう一歩賞」の常連となる。1991年『まんがスクール』における255回目の選出において『台風の行方』(機関紙『るん』78号に掲載)でシルバー賞を受賞し、第36回研修生に昇格。さらに同年『人魚姫未満』(機関紙『るん』80号に掲載)にて257回ゴールド賞を受賞した。

 

困った人の悩みを解決するために怪盗セイントテールとして盗みを働く少女羽丘芽美彼女を追う刑事の息子アスカJr.の間に芽生えた恋を描く作品だ。

 

この作品の監督は鍋島修だ。

 

デビュー作はテレビ『ゲッターロボG』。スタジオZ、スタジオno.1で金田伊功と共にする。アクション系の作画を得意としていた。

現在は東京ムービーの作品を中心に、監督、演出を行っている。代表作は『とっても!ラッキーマン』(1994年)、『怪盗セイント・テール』(1995年)、『とっとこハム太郎』(2000年)、『弱虫ペダル』(2013年)など。

 

鍋島さんの作品だと、ハム太郎を現役で観てましたね。ハム太郎ドンジャラとか持ってました。クソ懐かしいです。

 

でね、この作品、アニメも良いけど、この漫画がマジで良いんですわ(クソ早口)。絵柄もすげー可愛いしストーリーも素敵なんですよ

途中で2人に恋が芽生えるけど、アスカJr.は目の前の“芽美”のことはそっちのけで“セイントテール”を追っていて。芽美ちゃんは「私の正体に気付いて欲しい、でも正体がバレると怪盗ができなくなるし...」

みたいなねぇ〜〜〜〜 。自分はこの漫画を読んだ時トキメキすぎて心が10歳くらい若返りました、ありがとうございました。あと、オマケ漫画の佐渡くんと聖良ちゃん」が超超超超素晴らしいので全人類読みましょう。

 

怪盗セイント・テールの音楽

さて、この作品のサントラを作っているのは松尾早人だ。

 

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松尾早人さん

作曲家・松尾早人 ロングインタビュー!(アニメ・ゲームの“中の人”第11回) - アキバ総研 (akiba-souken.com)

西村朗に2年ほど指導を受けた後、東京芸術大学音楽学部作曲科に入学。野田暉行、南弘明に師事。大学在学中より頭角を現す。1990年、芸大で行われた日本映像学会の第16回大会における実験コンサートに芸大作曲科チームの一員として作品を出品していた(他の出品者は南弘明、松本日之春、西岡龍彦、岩崎真、千住明、中川善裕)。同年にはNHKスペシャル正倉院』の音楽制作(作曲は牟岐礼)にも参加し、シンセサイザーを担当している。

 

アニメ劇伴の他にも、ドラゴンクエストシリーズ風来のシレンシリーズのBGMを作曲をしているすぎやまこういちの重要なパートナーであるらしく、このアルバムのスペシャルサンクスの中にもすぎやまこういち氏の名前がばっちり入っています。すぎやま氏は2021年の9月に永眠されました。合掌。

 

そんな松尾さんの作るセイントテールのサントラは①と②が存在しますが、ここでは①をメインに紹介させていただきたいと思います。

 

メインテーマ(オーケストラヴァージョン)

キラキラとした美しさで溢れているのがこの曲。前半では弾む低音ストリングスのリズムに合わせて、ヴァイオリンやフルートが華やかなメロディを奏で、怪盗を可憐かつダイナミックにこなす芽美の様子が曲から思い浮かぶ。そして後半は、曲調が変わり、今後の彼女の恋の行方を思わせるような、壮大な雰囲気で曲が終わる。これぞまさにメインテーマ!と言わんばかりの一曲だ。どの楽器がどんな音を奏でているのかに着目して聴いてみるのもこのオーケストラヴァージョンの楽しみ方だろう。

 

変身

怪盗セイントテール魔法少女モノに分類されることもある作品だが、魔法少女モノといえばやっぱり変身シーンだろう。そんな変身シーンで使われているのがこの曲だ。魔法少女の変身時の音楽の中で最も可憐で美しいと思うのは私だけでしょうか。はい、鳥肌が立つほど美しいと思います。

 

尾行

ストリングスの良さがバリバリに出ているのがこの曲。駆けていくように演奏される低音とともに演奏されるヴァイオリンは、とても綺麗ながらもどこか緊迫感があり、静かな夜の街を駆けてゆく2人の姿を思わせる

 

おわりに

今回は怪盗セイント・テールサウンドトラックを特集しました。曲を聴いて気づいた人がいるかもしれませんが、このCD、インターネット上の人々が口を揃えて「録音が良い!」と言っているので、オーディオマニアの方がいましたら是非教えてください。私がCDを持って押しかけます。

ではまた!

 

クリスマス異話

世の中はで溢れかえっている。

都合の悪い真実に目を向ける人間は少数で、多くの人が心地よい嘘に身を委ねている。果たしてそれでいいのだろうか?

無論良いわけがない。貴方も早く目覚めてほしい。

今日私が伝えたい真実はズバリ、クリスマスについてである。

 

クリスマスはキリストの降誕を記念する日であると一般的に言われているが、これは誤りである。クリスマスは有史以前、世界の始まりとともにあったというのが実際のところだ。

そんなバカな、と思われる読者も多いだろう。しかしこれは紛れもない事実なのだ。それを証明するために旧約聖書「創世紀」冒頭を引用してみる。

はじめに神は天と地とを創造された。

地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。

神は「光あれ」と言われた。すると光があった。

神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。

「光あれ」、これがクリスマスイルミネーションの点灯を神が命じる発言であることは明白である。創世紀では「神は光を昼と名付け」と続くが、これを文字通り解釈してはいけない。これは闇夜に光るクリスマスイルミネーションの比喩である。神は婉曲表現が好きなのだ。

 

最近の研究で、この聖書冒頭にあるクリスマスイルミネーションの光は青色LEDによるものだということが明らかになった。

つまりLEDは創世紀から存在したのだ。名古屋大学の天野教授をはじめとした青色LEDの発明をしたとされる人物たちはこの真実を隠し、自らの手柄とした。これは神に対する冒涜である。

しかしかよわき人類如きが神に叛逆できるわけがない。この事件の裏側には悪魔が潜んでいる。

 

 

悪魔とはそう、言うまでもなくレプティリアンのことである。

 

レプティリアン(爬虫類型宇宙人)とは異星人が人に紛れて擬態し、地球上で進化した存在であることが皆さんもご存知だろう。

レプティリアンの地球侵攻について議論されて久しい。名古屋でも2年前にレプティリアンデモがあったが、マスメディアには見向きもされなかった。


www.youtube.com

メディアはレプティリアンに掌握されているので当然である。ちなみに「サンタ」を並べ替えると「サタン」になることから、サンタクロースの正体はレプティリアンであるという仮説が国際クリスマス学会では有力視されている。

 

以上がクリスマスについての不都合な真実だ。あなたも早く目覚めなさい。陰謀論って本当に馬鹿馬鹿しいですよね。

我が国の作曲家番外編4「資料について」

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シリーズ我が国の作曲家

 もうこのブログの読者の方なら、私が日本の忘れられた作曲家や、再評価の進んでいない作曲家について真剣に調べ、音源化しあるいはその経歴についても纏めていることはご承知だろう。
 しかしこの研究も中々骨が折れるもので、普段平生の生活の中での「調べ物」の領域を遥かに超えた情報の深度を常に求められるし、またそうしなければ目的のデータにありつけもしない。

 

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スマホ文化

 

 現代というのはインターネットが発達し、スマホ文化も新たに花咲き、一見調べ物には困らないように見えるし、若い人はさぞかし調べ物がうまいと思われがちだ。しかし結論から言うとこれは真逆であって、多くの情報が氾濫しているだけで、重要な情報はかえって減ってしまっている。さらに多くの情報のノイズに大切な情報がかき消されて、返って調べにくいものになっている上に、若い世代、いわゆるスマホネイティブ世代は、何かにつけてスマホでいくつか情報を見て、見つからないとそこで諦めてしまうのだ。

 

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昭和なWeb

 

 少し前の時代なら、あちこち図書館に赴いたり、その筋の専門家に意見を求めたり、ネットでも超ニッチフィールドの記事を探し出して参考にするなどしていたが、今は全てに渡って精度が下がってしまっている。これは情報提供側にも問題があって、情報を提供する目的が純粋な発表や文化的発信でなく、いわゆるアフェリエイトなど黄金稼ぎのためにどうでもいい情報を冗長に振りまいているに過ぎなくなっているからだ。その結果、役に立たなまとめ記事が乱立、その類を参考にしたと思われる劣化模倣記事が氾濫し、ノイズを構成していくことになる。そして前時代的な本当に重要な記事が書かれたページは、そのサービスの終了とともに一部をWeb Arvhiveなどに拾われる程度で消えていってしまうのだ。

 

 そういった中、私のような調査研究をするのは面白くもあり、ノイズにまみれながら、現代の野卑な欲望と闘う作業でもあるし、ある種方法論も遡及的なものにならざるを得ない。これは私が郷土史研究に携わっていたときも全く同じであった。

 さてそういったわけで、この作曲家研究の基礎資料となっているものを今回は紹介してみようかと思う。同じ研究をする方が、なるほどと思って頂けたら嬉しいし、その逆にこんな資料もあると教えて頂けたならさらにこの上なく幸せである。


 まず古い作曲家、忘れられている作曲家について調べるに際しいくつかのアプローチがある。

・古い時代の楽譜を調べる
・古い時代の音源を調べる
・雑誌をあたる
・纏められた資料からピックアップする

 古い時代の楽譜を調べるというのは、そのまま明治から戦中くらいまでに刊行された楽譜を直接参照する方法である。そうすると全く聴いたことのない作曲の作品に出会うことは結構ある。このときによく出てくる出版社は「共益商社出版」「龍吟社」といったものである。

 

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日本作曲年鑑

 これは「大日本作曲家協会」が取りまとめ「共益商社出版」が出版していた「日本作曲年鑑」である。このシリーズでも何度か登場している資料で、全部で9巻発行されている。戦前から戦中の西洋音楽事情を見ることができ非常に貴重な資料である。
 またこの資料には収録作曲家の顔写真が大抵載せられていて、これも非常に貴重な資料たる点となっている。しかしながら個々の作曲家の経歴については記述がなく、住所録が載せられているだけなのが厄介なところで、このことでプロフィール不明の作曲家を量産してしまうことになるのだ。

 

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チェレプニン・コレクション

 これはチェレプニンコレクションといって、ロシアの作曲家「アレクサンドル・チェレプニン」が日本に来て、その頃の作品を集め纏めたものだ。これらの作品はチェレプニン本人が演奏を残し、楽譜は「龍吟社」から発行された。
このシリーズもユニークな仕事をした作曲家を探すのには基本的な資料と言える。しかし発行部数も少ないようで本当に入手が難しい。また龍吟社はこれ以外にも多くの楽譜を出版しており、基本的に出版社名から探し始めると、面白いものが見つかることも多い。

 

 こういった方法で古い時代の楽譜を漁っていくことで様々な作曲家の作品に直接出会うのはまず基本と言えるだろう。

 

 

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再生環境

 つぎに同じように古い時代の音源をあたるという方法がある。しかしこれは再生環境や資料の劣化具合などが障害となってしまって、中々進めにくい方法論であることがネックである。
 そこで活躍してくれるのが国会図書館歴史的音源」というライブラリーである。一部はネットでも聴くことができ、さらに図書館間送信を使えばその量も広がる。また音を聴かないにしてもどのような資料があるかは検索できるので、そこから作曲家名を洗い出していくことができる。

 

れきおんWeb

rekion.dl.ndl.go.jp

 

 

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月刊楽譜

 これは「月刊楽譜」という雑誌である。
 松本楽器から山野楽器という発行者遍歴をたどり明治最末期から昭和初期頃まで発行されていた付録付き雑誌である。この付録は当時の様々な作曲家のピアノ曲や歌曲が収められていて、その中には全く忘れられてしまった作曲のものも眠っている。

 

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音楽芸術

 これは音楽之友社発行の「音楽芸術」という雑誌である。
 同じように様々な付録が服をつけて発行されていた雑誌で、もう少し新しい時代1946から1998まで出されたようだ。この付録には今活躍しているベテランの若かりし頃の作品や、全く知られていない実験的な作品など、実験時代の楽曲が多く見られるのが特徴だ。

 

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音楽新潮

 こちらは1924年から1941年まで音楽新潮発行所から出されていた「音楽新潮」という雑誌である。
 こちらは様々な人が多くの記事を書いており、その中にはその頃発表された曲の評論を多く載せていて、その中に未知の作曲を発見することがある。

 

 こういった雑誌類は国会図書館や、古書を頼って読むことになるが非常に意義深いものが多く、作曲家調査以外にも非常に勉強になるものである。

 

 


 最後にまとめられた資料からのピックアップということで、これは先行研究からピックアップする方法である。多く使うことがある資料をいくつか紹介しようと思う。

 

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日本の管弦楽作品表

 日本の管弦楽作品表/楢崎洋子
 これは1912年から1992年までに発表演奏された日本の管弦楽曲を纏めた一級の資料である。この一覧の中には全く名もしれぬ作曲家が随分と出てくる。そしてそれらがすべてオーケストラ曲を書くほどの実力があったことを示しており、追いかけて研究すれば未知の名曲が出てくる可能性が大いにあるわけだ。

 

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日本の作曲2000-2009

 日本の作曲2000-2009/片山杜秀、白石美雪、楢崎洋子、沼野雄司
 この本も上のものに少し似るが、網羅的な資料ではなく座談会形式で作品について論評したものである。この中には83人の作曲家が紹介されており、これも資料としては揃えておきたいものである。

 

 さて上記のような資料から作曲家のピックアップ作業を行ってみた後に、更にその作曲家について掘り下げるためには、もっと資料が必要になる。と言うよりも埋もれてしまった作曲家なのだから、そもそも資料が殆どないというケースばかりになる。その中でも助けになってくれる優秀な資料が以下である。

 

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日本の作曲家

 日本の作曲家/片山杜秀細川周平
 この本はすごい。わが国の作曲家についての網羅的研究の金字塔と言って良い。この本にかかれば多くの作曲家についてその経歴を知ることができるだろう。

 

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日本の作曲20世紀

 日本の作曲20世紀/音楽之友社
 これは「音楽芸術」の別館として1999年に出されたムックであるが、我が国の音楽史と主要作曲家について非常に細かく纏められた名著である。またわが国では作曲家の小集団がかなり多く組織されては消えを繰り返してきたのだが、こういったグループについてもかなり網羅されており非常にありがたい。

 

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A checklist of published instrumental music by Japanese composers

 A checklist of published instrumental music by Japanese composers/Hitoshi Matsushita
 これは1989年にアカデミア・ミュージックから出版された資料である。日本の作曲家の出版作品と生没年が分かる資料として重宝である上に、ネット上でも見ることができる。

musicsack.com

 

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現代作曲家作品事典

 現代作曲家作品事典/マザーアース
 これは2020年に出された新しい本であり、マザーアース社に関係する作曲家を中心として多くの作曲家の作品表や経歴を調べることができる。ただ少し不満として、生没年の表記がない作曲家がかなりいて、これは大きなマイナスポイントである。

 

 上記のような資料に加え、各作曲家協会や連盟の会員名簿や作曲年鑑、学校や研究機関に載っているプロフィール、場合によっては出版物のデータベースを当たって追い込んでいくのである。それでもわからない作曲家については、オンライン・オフラインを問わず有識者に直接聞いてみるなどして補完することもあるし、ご遺族とコンタクトが取れて詳細が分かる場合もある。
 しかしそれでも完璧ではない。全く手も足も出ない状態の作曲家も残ってしまう。今後はそういった全く不明の作曲家についても、少しずつ調べを進めていきたいものだが、完全な行き詰まりを見せた作曲家の場合次にどこから手を付けてよいかすらわからなくなってしまい、非常に悩ましいものである。


 なんでそんなことをするのかと問われれば、音楽は経験芸術だからだと答えるだろう。知ること聴くこと演奏することを経ることで、私の中の蓄えが一層自分自身の言葉の厚さとなってゆくのである。
 それに大好きな音楽のこと、知らないことがあるのは気持ち悪いじゃないか。専門家としてやるということは、誰よりも知らなくてはならないはずだ。


 音楽家だから適当に楽して音を並べて遊んでいるだけで果たして良いんだろうか。