名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

動画リンク

ピアノでも弾いてみようかな

ピアノ 私は作曲家・編曲家とともに鍵盤奏者を名乗ることもあるのだけど、実はちゃんとピアノを弾くのは苦手なんですよね。 井口基成先生の系譜にある孫弟子で、母の無二の親友である小宮隆子先生に入試前に師事、桐朋学園入学後は最近お亡くなりになられた…

夜にまつわる東西の怪異

夜 早くも初夏の陽気も終わり始め、梅雨の匂い漂う今日このごろですが、皆様サイド増加傾向のコロナなどに罹らず、お元気に暮らしてらっしゃいますでしょうか。 私は先日、糖尿病と白内障が発覚しましたが、幸いにも薬でのコントロールも効いていて、落ち着…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋5

コンテンポラリーの回廊 皆様GWエンジョイしましたか? 私はGWは嫌いなので出かけたりしません。人の多いところにわざわざ行ったり、他人と同じ行動しかとれないって正直人間に生まれた意味なくないですか?もっと自分の「好き」を探求したらいいんだと思い…

こどものための音楽における芸術性と大衆性

ピアノ教室の風景 最近もっぱら私の研究題材は「こどものための音楽」である。しかも私はこのブログで同じ題材で一つ記事を書いている。 nu-composers.hateblo.jp 今回はそれをさらに深く研究し、体系化を試みてみたというわけである。 このジャンルの音楽は…

一緒に聴いてよ、マイナー交響曲

オーケストラ 花粉がつらい。なんで杉の乱交パーティーに巻き込まれなければならないのかという根本的な疑問が解けぬまま、毎年巻き込まれ続けている。なんだが、吹奏楽界のくだらない「批評するな騒動」に巻き込まれたのと同じ気分である。 こういうときは…

打楽器アンサンブルのススメ

打楽器アンサンブル 暖冬と言われる今冬、たしかに例年より温かい気がしますが、その分花粉の飛散も早く、ワタシ、すでに苦しんでいます。 それにしても年初から大きな出来事が相次ぎ、先行きが思いやられる立ち上がりになりましたね。本当に災害でお亡くな…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋4

コンテンポラリーの回廊 皆様あけましておめでとうございます。 旧年中は当ブログ、そして何より名古屋作曲の会と私自身に多くのご指導ご鞭撻をいただき有難うございました。 この会の顧問になって数年、会長も変わり次の局面を迎えた昨年は、残念ながら当会…

変拍子ソングあれこれ

どうも、作曲家のトイドラです。 今年に名作会の会長をなんすい新会長に譲り、以来ジリジリと地道に音楽活動を続けてきました。 その結果、どういうわけかYouTubeチャンネルで1.7万人ものチャンネル登録者を得ることができました。 正直、1年目でこんなこと…

RMCチャンネル人気動画ランキング2023

RMC 年々、年末の雰囲気がなくなりもう師走になって私の担当も年内最後になったとは思えない状況です。相変わらず各種感染症は減るどころか、過去にない流行となっていますし、世相も荒れるばかり。嫌なご時世でしたね。今年は個人的にも環境の変化が大きく…

人は鳥に憧れる

鳥 作曲家といっても何も特別なことはなく、単なる人なのだ。だから多くの人と同じように、感動や内発的な表現の対象が偏ってくる。風に何かを感じ、花の匂いに季節を見て、鳥の姿に憧れを抱くのだ。もちろん多くの人と感動のポイントが違ったり、そう言った…

は!? -強弱記号の世界

強弱記号 さて皆さんは楽譜をよく読まれるでしょうか? あるいは作曲行為をするでしょうか。 今はDTMが盛んなのでどんどん薄れてゆく概念に「強弱記号」があります。DTMでは「Velocity」というパラメータに統合されていて、これを適当に弄って調節しますよね…

ヘテロフォニーの死 - 西村朗の訃報に接して

西村朗 2023年、収まらぬコロナ禍の中9/7に大きな訃報が飛び込んできた。我が国を、いやアジアを代表する作曲家、西村朗の突然の死である。私は、久しぶりに、いや一柳先生以来だからそれほどでもないが、思わず「えっ!」と声を上げてしまった。西村先生は1…

知られざる東欧シンフォニズムの系譜

東欧諸国 私には交響曲は長すぎる。しかし年に何度か交響曲を欲する時期があると数回前の記事でも書いた。 またやってきてしまった。 ちょっと収まっていて、前回は重い論文的な記事などもあげて、興味は中田喜直などの研究に向いていた。 しかし来てしまっ…

ベスト・オブ・コンテンポラリー002「ウストヴォーリスカヤ - その音楽に潜むもの」

ベスト・オブ・コンテンポラリー 一人の現代作曲家の音楽を深く聴き込み、分析を試みる当企画はとにかく準備が大変で全く回を重ねられないままになっていたが、やっと重い腰を上げて一本書いてみようと思い、かねてからの懸案だった作曲家、ガリーナ・ウスト…

たまには交響曲、聴きませんか?

オーケストラ配置図 私は元々長大な曲、特にドイツ本流のブラームス、ワーグナーやブルックナーが苦手だったりする。本流の重厚さに胸焼けがするのと、ブルックナーなどはそのロマンティシズムへの共感ができないという個人的な理由だ。なのであまり「交響曲…

ポップスとの安易な結婚?

ライブハウス クラシックであること、芸術音楽であることとポップスであること、商業音楽であることは相反することなのだろうか。 私たちはこの問題に大昔から取り組んできた。 例えばルネサンス期にだって世俗音楽を取り入れたものが良いのか悪いのかなど、…

ロマン好きへの手紙 -ラトビアの天才三兄弟

ラトビア 日頃現代音楽の普及と理解に筆を走らせて少しでも力になろうとしていますが、たまにはロマンティックな作品を聴きたいという声にも応えなければと思うこともあります。しかし研究の進んだジャンルを私が取り上げることにはあまり意義がないとも感じ…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋3

コンテンポラリーの回廊 皆様あけましておめでとうございます。旧年は三の酉ということもあり、SNSではたびたび炎上、バカばかりが雨後の筍がごとく現れ切っても切ってもきりがない実に不毛な時間を多く経験しました。しかしその中から拾ったものは大きく、…

RMCチャンネル人気動画ランキング2022

RMC 皆様、今年も押し迫ってまいりました。流行病がちっとも収まらない中、ノーマスク批判をするとすぐ炎上するようなクソな世相をあざ笑いながら、今日も完全防備の生活をしています。 さて2021年ランキングは今年の年初に発表しましたが、今年は年内にラン…

回顧へと向かう音楽 ーリバイバルの波ー

2022年、アメリカの音楽ユニット「シルク・ソニック」がグラミー賞を総なめにする快挙を達成しました。 しかもたった1曲のシングルで。 その曲こそが、この「Leave the Door Open」です。 この曲を聴いて、僕は 「なんか『Stop, Look, Listen』っぽいな……」…

様々な協奏曲①

協奏曲 皆様は協奏曲と言うと何を思い出しますか? ・ピアノ ・ヴァイオリン ・チェロ 確かに王道ですし、名曲も多いですよね。これは作曲家の目からするとこれらの楽器がオーケストラを伴奏に従えたときに映える楽器だからなのだろうと思います。 しかし楽…

オケコンのススメ

オーケストラ 皆さんは「協奏曲」と言ったらどういう形態を思い浮かべるでしょうか。 -ソリストが前にいて技巧的な演奏をする後ろでオケが伴奏をする音楽 そうですね。ピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲とたくさんの協奏曲があります。中には変わった協奏曲…

ターキッシュ・ポップス紹介

こんにちは! gです。突然ですが今回はターキッシュ・ポップスというジャンルについてお話します。 といっても突然こんなことを言ってもわからないと思うのでまずは一曲聴いてみましょう。Tarkan で≪Dudu≫です youtu.be いやーかっこいい… でも家族からは「…

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋2

コンテンポラリーの回廊 俺の視聴部屋2 さて今回も世界中の新しい音楽を、この遅れきった国日本に紹介してこうではないか。JAPANがどうのCool Japanなんて本当にバブルの亡霊まだいたのと言う感じで、口にするのも恥ずかしいというものだが、まあどうやら文…

シリーズ我が国の作曲家006「栗原泰」

我が国の作曲家 この研究をしているとしばしば出会うのがほとんど資料が残っていない、もう存在を肯定することも難しいという作曲家である。 そんな作曲家の書いた「楽譜」がと登場してしまうと、誰かのペンネームでない限りその作曲がいた事になってくるの…

コンテンポラリーの回廊 - 俺の試聴部屋1

コンテンポラリーの回廊 どうも榊山です。アイキャッチ画像とタイトルからピンとくる方も多いでしょうが、NHK-FMで片山杜秀先生のお送りされるところの「クラシックの迷宮」の「私の試聴室」のパロディをやってみようと思いつきではじめてみました。 まあ内…

ウクライナの作曲家入門編

ウクライナ 知っての通りウクライナという国はロシアの侵略を受けている真っ只中である。ウクライナは私が幼い頃はソ連の一地方であったが、ソ連解体とともに独立国になった。 とはいえ歴史的には様々な国や勢力の支配を受け、1917年にはじめてウクライナ人…

RMCチャンネル人気動画ランキング2021

RMC 私の個人研究に名大作曲同好会のご理解を頂いて協力関係を作り、毎週1曲のペースで忘れられた音楽、知られざる音楽を紹介しているRMCチャンネルですが、2021年の人気動画ランキングとその理由などを纏めてみようかと思います。 このチャンネルはすでに10…

ヤバい変拍子の世界

▽この記事をもとにした動画▽ www.youtube.com 今日は変拍子の話をしましょう。 「あーハイハイ、5/4拍子とかね?」 と思ったそこのあなた、僕も少し前まではその程度の認識でした。 しかし、世の中にはもっとはるかにヤバい拍子の曲が存在します。 この記事…

怪異と音楽

某有名幽霊の方 夏も分かりやすいほどにあっさりと過ぎ、秋の只中、一気に涼しくなり、忌まわしきコロナもちょっと小康状態。皆様、ご健康にお変わりはありませんか? なんだか夏があまりにも一気に過ぎていってしまったので、私はちょっとだけ懐かしくなっ…