名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

2020-01-01から1年間の記事一覧

悪魔の第七旋法 "ロクリア" の封印を解く 第1話「完全5度の“桎梏”」

~前回までのあらすじ~ 主和音に3全音を含むため嫌われてきたロクリア旋法だったが、トイドラがあることに気付いたのだった。 それは果たして……??? 5度堆積のリディア 衝撃の事実 4度堆積のロクリア 5度堆積のリディア さて、ロクリア旋法の真の可能…

アルゼンチンピックアップ

やぁ、どうもgです。前回はブラジルの作曲家を紹介しました。今回はアルゼンチンです。 最近のニュースだと政府が9回目のデフォルト(債務不履行)を行ったとかで話題になってましたね。 どうも国の財政状況はあまり芳しくないようです。 すごくすごく簡単に歴…

ヒットチャートを比較する

こんにちは。 僕は数あるサブスクリプションサービスの中でもApple Musicを使用しているんですが、なんと各国のヒットチャートを見れるんです。 各国のヒットチャート達 楽しそう。 ということで、今回はこのチャートをのぞいてみることにします。これはデイ…

我が国の作曲家シリーズ「番外編1」

我が国の作曲家シリーズ このところずっと研究しているこのシリーズだが、今回は少し軽めの内容にしようと思う。 これまでは一人の作曲家に絞って、その作曲家についてわかっていることを調査し、できる限り作品表を作るということを眼目において書いてきた…

悪魔の第七旋法 "ロクリア" の封印を解く 第0話「ロクリア旋法とは?」

ついにこの記事を書く時がやってまいりました! といっても、読者の方々は何のことやらわからないでしょう。 皆さまおはこんばんにちは、名作同の会長トイドラこと冨田悠暉とは私のことですが、実は私の音楽研究における主要な領域こそが、このロクリア旋法…

ブラジルの作曲家ピックアップ

初めに 初めまして「g」といいます。リアルのあだ名がジジイなのでgです。 コロナで暇ですね。外ではツツジや藤が咲き乱れているのに、見に行く事ができないのはなんとも心苦しいですね。 ところで、ブラジルの作曲家について面白そうな人達を探してきたので…

渋谷系の時代④ ピチカート・ファイヴ編〈後編〉

~前回の記事~ nu-composers.hateblo.jp こんにちは、皆さんいかがお過ごしでしょうか。 僕はひたすら居間で0歩生活を送っております。超無気力です。定年退職後の男性が急速にボケ始める理由がわかるような気がします。 それはさておき、なんか野宮真貴と…

追悼 クシシュトフ・ペンデレツキ

Krzysztof Penderecki 世界中が中国武漢を発生源とする、新型コロナウィルスによる肺炎に揺れる中、そのニュースは飛び込んできた。去る2020年3月29日に20世紀を代表する作曲家、指揮者のクシシュトフ・ペンデレツキ氏が亡くなったという。時節柄新型肺炎と…

トイドラ1stアルバム「いなかぐらし」を語る

最近名作同の方では、過去に出したCDをストリーミング配信するという事業に手を出しています。 今のところ、1stアルバム「名作同オルゴール企画」と2ndアルバム「机上の空中散歩」が配信されてます。 国内外のあらゆる配信サイトで配信されてるので、ぜひお…

グリッチアートに挑戦してみた

はじめに こんにちは。gyoxiです。 4月になってからまーーー忙しいわ朝が早いわ眠いわで大変、大変でございますが、まあなんとか生きております。 さて最近のことですが、ニコニコ動画にて趣味のクソ動画漁りをしていたところ、このような動画を見つけまし…

渋谷系の時代④ ピチカート・ファイヴ編〈前編〉

~前回の記事~ nu-composers.hateblo.jp さて、超弩級不定期連載「渋谷系の時代」、今回は割と間を空けずに戻ってきました。 今回はピチカート・ファイヴ編ということで、ようやくフリッパーズギターの二人から離れられました!やったー。 ピチカート・ファ…

我が国の作曲家シリーズ003 「成田為三」

シリーズ日本の作曲家 皆さんお変わりありませんか?とりわけご健康には留意されておられますでしょうか? まったくひどい世相になったものです、前回の原稿執筆をしていた頃は気にもしていませんでしたが、世の中新型コロナウイルス問題一色となってしまい…

rei harakamiに見る “編曲”の奥深さ

突然ですが、YouTubeとかで曲を探していて、「あった!」と思ったらよく知らん人のカバーver.でイラっとしたこと、ありませんか? 僕は掃いて捨てるほどあります……。 カバーならカバーだと明記するよう刑法で義務付けるべきだと思いますが(早口)、それは一…

音楽遍歴 in 大学生活~大学4年間を振り返って~

はじめに お久しぶりです、gyoxiです。 クリスマスに記事を投稿した後、卒論の追い込みだ、発表の準備だ、それが終わったから遊びに行くだしていたらもう3月になってしまいました。卒論の方はと言いますと、正月実家から帰ってきてさあ卒論を書くぞとPCを広…

渋谷系の時代③ 小沢健二編

~前回の記事~ nu-composers.hateblo.jp お久しぶりです榊原です。さて、超弩級不定期連載「渋谷系の時代」、時が流れコロナウイルスでイベントも流れ、みんなが存在を忘れた頃に戻って参りました。 今回は小沢健二編ということで、フリッパーズギターの有…

sawapy 退会(休会)の挨拶

どうも、sawapyです。 タイトルの通り、私sawapyは名作同を退会致します。というのも、来年度から慌ただしい生活を送ることになり、名作同の活動に参加することが厳しくなる為です。 これまで表立った活動としましては、コンサートスタッフ、CD製作・販売、…

我が国の作曲家シリーズ002 「林松木」

シリーズ我が国の作曲家 お久しぶりです。榊山です。名作同では新作のCDの発表があった関係で、緊急企画をやっておりましたが、皆さんお楽しみいただけましたか? そしてCDはお求めいただけましたでしょうか? ということで、不可解な疫病への不安が社会に満…

「机上の空中散歩」収録曲を語る⑨終 「Rainy Phonon (good-bye edition)」by トイドラ

PHONONが閉店した。 これは僕にとって、決して小さな知らせではありませんでした。 別に行きつけだったわけでもなく、店長と見知っていたわけでもなく、たまに大盛カレーをつつきに行く程度の小さなカフェ。 それにもかかわらず、その閉店を耳にしたとき僕は…

「机上の空中散歩」収録曲を語る⑧ 「Daydream on the Line」by Red Cat Theater

どうもこんにちは。Red Cat Theaterの榊原ですよ。 またしてもネコ。 ということで今日も今日とて「机上の空中散歩」の収録曲について語っていこうと思いまして、えてして、さてはて。 はい。 今回は「Daydream on the Line」についてお話しさせていただきま…

「机上の空中散歩」収録曲を語る⑦ 「Illegal Utopia Nagoya」by Red Cat Theater

どうもこんにちは。Red Cat Theaterの榊原ですよ。 これもネコ。 ということで昨日に引き続き「机上の空中散歩」の収録曲について語っていこうと思いまして、えてして、さてはて。 はい。 今回は「Illegal Utopia Nagoya」についてお話しさせていただきます…

「机上の空中散歩」収録曲を語る⑥ 「Triangle (not) Bossa」by Red Cat Theater

どうもこんにちは。Red Cat Theaterの榊原ですよ。 これはネコ。 ということで今回から三回連続で「机上の空中散歩」の収録曲について語っていこうと思いまして、えてして、さてはて。 はい。今回は「Triangle (not) Bossa」についてお話しさせていただきま…

「机上の空中散歩」収録曲を語る⑤ 「雨と陽射し」by さわぴぃ

さて、好評を頂いております「机上の空中散歩」曲紹介ですが、今日は5曲目「雨と陽射し」の紹介を作曲者のさわぴぃ会員にしていただきましょう。 www.youtube.com どうも、sawapyです。 「嵐が去り新緑の世界に陽が射して生命たちは再び動き出す」 この詩が…

「机上の空中散歩」収録曲を語る④ 「Long Night's 2nd Idea」by トイドラ

先日発売した名作同2ndアルバム「机上の空中散歩」ですが、ありがたいことにご好評をいただき、なんと最初に用意していた40枚がすでに売り切れてしまいました。 まあ僕が 「売れなかったらイヤだから少なめに作っとこ!」 とチキったのがどう考えても悪いで…

「机上の空中散歩」収録曲を語る③ 「Rainy Phonon」by トイドラ

大学一年生の秋学期、春学期で抽選落ちしたある授業を運良く受講することができた。 それは日栄一真担当教員による墓礎セミナ一B「テクノロジーと音楽について考える」。 名古屋大学全学教育棟2Fに存在するカフェ「PHONON」に流すBGMを制作するというゴール…

「机上の空中散歩」収録曲を語る② 「18時のクラレット」by なんすい

2. 18時のクラレット どうも、なんすいです。 実は夏くらいからブログ執筆班に入れて頂いてたんですが、なんだかんだ1記事も出せてないまま秋が来て冬が来てコロナウイルスが来て、今回の曲解説が初めての記事となってしまいました。いろんな方々にごめんな…

「机上の空中散歩」収録曲を語る① 「mad」by Kosuke T.

先日発売した名作同2ndアルバム「机上の空中散歩」。 特徴的な曲が並ぶこのアルバムですが、一体どんなコンセプトがあってそれぞれの曲が作られているのでしょうか。 今回は、作曲してくれた会員たちにちょっと語ってもらいましょう。 1日目は、アルバムの1…

音を見てみよう

名作同理工系部門担当(自称)、sawapyです。前回の僕の記事、spleeterの紹介が好評だったため、今回も理工系の内容でいこうと思います。 今回は前置きも無しにいきなり・・・ 音を見てみましょう!!! 「「「「は????????」」」」 ーそうです。仰…

我が国の作曲家シリーズ001 「細川碧」

がしょ~ん! 皆様あけましておめでとうございます。どんな年末年始をお過ごしになられましたでしょうか。私はいつものように、酒に酔いしれ、友と語り合う良い時間を過ごせました。本年も名作同を始め、あちこちでしっかりと仕事をしてく気持ちを新たに臨ん…

「君が代」はハ長調ではない 〜日本音楽の真実を暴く〜 その③

前回→ 「君が代」はハ長調ではない 〜日本音楽の真実を暴く〜 その② - 名大作曲同好会 nu-composers.hateblo.jp 今回は、日本固有の音楽がどのように損なわれていったのか、実例を見つつ追っていきましょう。 特に、今回は「演歌」というものに注目したいで…