今年も残るところわずかになってきました。
2019年に始めたこの企画もはや6年目。ということで、今回は選出回数カウンターを搭載してみました。これにより、私がいかに新しい音楽を貪欲に聴いているのか、あるいはいかに固定化しマンネリ化しているのかがわかります。さあ、どっちだ?
もくじ
- 恐怖の星 / 長谷川白紙(4)
- 狂想・未来・ロマンチカ / 武田理沙(初)
- どうにかなっちゃいそう!(rework by CDs) / CDs(初)
- SHIN GOD / BBBBBBB(初)
- 都会の生活 / 如月小春(初)
- お酒を飲むと楽しいね / トリプルファイヤー(初)
- 世界の料理 / キッチンアイドルありす(初)
- 歌うbot / 原口沙輔(初)
- Tano qansa / 滞空時間(初)
- Life / Louis Cole(2)
- ドラゴニア / Tomggg(初) & 中村佳穂(2)
- Halleluiah Sim. / Ben Nobuto(2)
- 色悪 / 菊地成孔 & ぺぺ・トルメントアスカラール(初)
- MIND TRAIN / Cornelius(初)
- Kaiya / んoon(初)
- Tenessee Waltz / 秋本奈緒美(初)
恐怖の星 / 長谷川白紙(4)
前作は割と置きにいった感じでしたが、今作は完全にぶっ飛ばしてます。正直どう受容していいのか自分にはもうよくわからないのですが、お祭りだと解釈することでなんとか楽しむことに成功しています。
ここ数年で、長谷川白紙に限らずブレイクコア的な手法はかなり頻用されるようになってきて、もはやアングラとは言えなくなってきているような気がします。
狂想・未来・ロマンチカ / 武田理沙(初)
周りがほぼほぼ置いてけぼりを食らってる中、長谷川白紙と唯一タイマン張れてると思います。長谷川白紙とは違って音は飽和していないんですが、やたら複雑なリズムで展開がカオス。
どうにかなっちゃいそう!(rework by CDs) / CDs(初)
原口沙輔やyuigotなどの今をときめくミュージシャンと映像作家によるコレクティブです。
最初からずっとおかしい、まず原曲の二倍長い時点でおかしいです。そして途中でどうにかなっちゃい草が爆発してぐるぐるどっか~んが何の脈絡もなく流れ始めてから完全にどうにかなっちゃってしまい、最終的に全く違う曲が流れて終わります。ニコニコの音MAD文化もついにここまで来たかという感じなのですが、全編通してかなりクオリティが高いので、ふざけまくっていてもギリ受容できます。
SHIN GOD / BBBBBBB(初)
我らが愛知県は岡崎市を拠点に活動するハードコアユニットBBBBBBBです(これなんて読んだらいいんでしょうね?)。 田舎のマイルドヤンキーみたいな雰囲気が強く、このいかにも手づくりなMVがおそらく愛知県内で撮られたのだと思うと、なんだかほっこりしてしまいます。
都会の生活 / 如月小春(初)
如月小春は劇作家なのですが、なぜか一枚だけ音楽アルバムを出しています。しかも坂本龍一プロデュースの曲もあります。なぜでしょう。
その中でもこの「都会の生活」は異質です。どう考えてもポップスの人間の作品ではないだろと思って調べたら、高橋悠治作曲でした。どおりでー。
お酒を飲むと楽しいね / トリプルファイヤー(初)
高田馬場のジョイ・ディビジョンと名高いトリプルファイヤーの最新作。
イカしたビートに耳を疑うような歌詞と声が乗っています。前作から8年が経過した結果ボーカル・吉田の年齢が歌詞の内容に追いつき、より一層悲壮感が増しました。変化したのはボーカルだけでなく、バックの三人は異常なほど楽器が上手くなっており、ロックバンドとしては日本で有数のグルーヴ感に仕上がっています。「相席屋に行きたい」もなかなかの出来。
なお、吉田の個人チャンネル「ブチ抜く吉田」を合わせて見ると歌詞の解像度が上がります(おすすめはしない)。
世界の料理 / キッチンアイドルありす(初)
愛知県春日井市のアイドル。10年前に活動終了しましたが、2024年にまさかの一夜限りの電撃復活を果たしました。
耳を疑うような音に耳を疑うような歌詞と声が乗っています。驚くべきことにボーカルはほとんど音程が変化せず、唯一変化する部分はラーメンのくだり(日本は/とんこつ味もある)です。しかも日本語のイントネーションを完全に無視しているため、日本はとんこつ/味もあると言っているように聞こえます。どうしてそれでいいとおもったのか。
春日井アイドルについての記事はこちらから。
歌うbot / 原口沙輔(初)
彗星のごとく現れたように見える原口沙輔ですが、私はアセトンを出していたとき、そしてSASUKE名義の時から知っていたし他人に勧めていました。これはマウントです。
人マニアやイガクが超人気で、音ネタを過剰に使用した曲が一部界隈で大流行りしているようですが、断然こっちのほうが好きですね。ただやたら音ネタを使うだけではないことがわかるかと思います。
Tano qansa / 滞空時間(初)
最近ガムランしか聞いてないんですが、ガムランを聴き続ける原因になった一曲です。今聴くとガムランの上にテクノやアフロビートっぽいのが乗ってて面白いなと思う一方で、ガムラン特有のリズムのよれみたいなのがなくなってて悲しいなと思ったり。
Life / Louis Cole(2)
ルイス・コールの最新作から。正直オーケストラいらないんじゃないかと思うのですが、そんなことより曲がいつも通り異常にかっこいいのでそんなことどうでもよくなってしまいますね。恰好よけちゃ何でもよくないすか????????。
ドラゴニア / Tomggg(初) & 中村佳穂(2)
コメントは上半期の記事を参照。
Halleluiah Sim. / Ben Nobuto(2)
ハレルヤをゲーム感覚でシミュレーションするという曲。ハレルヤをめちゃくちゃに切り刻んでおり、普通にめちゃ罰当たりな気もするのだが、持ち前のききやすさやポップさによりそのグロテスクさはかなり隠されているように見えてなんかずるいなと思いました。
色悪 / 菊地成孔 & ぺぺ・トルメントアスカラール(初)
元々ガンダムの劇場版のエンディング用に書き下ろした曲だったのですが、それをリアレンジ。原曲は菊池成孔成分が濃いなりにかなり頑張ってガンダムに寄せてたんですが、こちらでは原液100%が楽しめます。菊池成孔の歌い方が超エロいです。
MIND TRAIN / Cornelius(初)
Corneliusの最新作。インスト曲かと思いきや、何の脈絡もなく唐突に来る歌(サビ)に頭を殴られたかのようなカタルシスを感じました。というかマジで意味不明な部分にサビがありますね。1分くらい歌って残り5分強後奏なんてあまり聞いたことない(しかもかなりキャッチーな曲で)のでびっくりしました。
NEU!っぽい曲なんですが、コーラスにAIボーカルを使うなど、地味に先進的な技術を取り込んであるところがコーネリアスっぽいです(便利だなと思ったらとりあえず試しに使いがち)。
Kaiya / んoon(初)
初見では読み方が絶対にわからないバンド、んoon(ふうん、と読む)から、ようやくフルアルバムが出ました。そしてLAっぽい雰囲気の日本人ミュージシャンがついに出てきました。ただLAサウンド丸々というわけではなく、J-popな感性でミクスチャーされているのもポイント。
Tenessee Waltz / 秋本奈緒美(初)
この曲が入っているアルバム「One Night Stand」は基本的にジャズ・スタンダードのカバーアルバムなのですが、アルバムを通してかなり硬派なアレンジが目立ちます。その中でも特にこのテネシーワルツは異質です。のちのASA-CHANG and 巡礼やボーカロイドを想起させる非常に無機質に加工されたボーカル、謎のキーボードソロ、めちゃくちゃ左右に振られるドラムがとても80年代に作られたとは考えられない響きを構築しています。