〜前回〜
前回までのあらすじ
好きな曲聴いてたら実はエスペラント詞の曲だった。都合のいいことにエスペラントが出てくる百合ゲーがあったからやりますやります。今回はその実録です。ネタバレもそこそこあるので一応ご注意を。
ことのはアムリラートをプレイする
とりあえず始めてみた
紹介動画等々もロクに観ずに始めたので、事前に知っていた情報としては、
・百合ゲーらしい
・なんか異世界に行くらしい
・割と本格的らしい
ということくらいです。それでは早速、ハジマリハジマリ。
主人公・高遠凛は鯛焼きを食おうとしたところ、突如平行世界にすっ飛ばされます。
戸惑う主人公...そんな彼女にこの世界で暮らす少女、ルカが救いの手を差し伸べてくれます。
異国語で。
勿論主人公はまだこの言語を理解できていないので、異国語のダイヤログは、彼女が聞いたままのカタカナ表記となっています。主人公がこの世界の言葉に慣れてくるとだんだん異国語表記になっていくんだって。へぇ〜。
ルカはほんの少し日本語が話せる為、ルカの家に泊まらせてもらいその後なんやかんやあって......
この世界の文字の講釈が始まります。この世界の言語はユリアーモと呼ばれているそうです。文字はだいたいアルファベットの原型をとどめているので、自分はすぐ覚えることができました。
そして街へ連れ出され、街を案内してもらうのですが...
そのついでに、ユリアーモにおける店の呼び方の講義が始まりました。この世界では「(売ってるモノの名前)+ヴェンデーヨ」で店の名前を示し、略して「〜エーヨ」と呼ぶそうです。例えばパン屋だと
パーノ(パン)+ヴェンデーヨ(店)→パネーヨ(パン屋)
といった感じ。おお、なかなか本格的ですね。
その後凛ちゃんは、役所(的なところ)へ連れていってもらい、ヴィズィタント(訪問者)として登録してもらうのでした。この世界では異世界から人がすっ飛んでくることは稀にあるようです。まあひとまず、ヨカッタヨカッタ。
エスペラントを調べてみた
ここまで本格的となると、流石にエスペラントについて知りたくなってきました。エスペラントが、私、気になります。
さてさてネットで調べてみると、めちゃくちゃ教材が充実してるんだなこれが。流石は世界共通言語です。ここで、良かった(良さそうな)サイトをいくらかピックアップしておきますね、読め。
とりあえずザクッと文法の全貌を知りたいならこのサイト。内容もシンプルで、英語とかで使った文法用語を知っておけばすぐ読める。オススメ。
萌えるエスペラント語 っ!
中学時代に知った(前述)時にググったら出てきたサイト。当時は一部工事中だったが今ではフルで公開されている。キャラクタを使い、会話形式で講座が進むのでかなり読みやすい。
おほもと エスペラント学習
新興宗教の大本は教義でエスペラントの学習を推奨してるから、教団のホムペにこういうページもある。割と教材が充実してるし、アンチ宗教とかじゃなければ普通に活用できると思った。
ネットワーカーに贈るエスペラント語入門
沼津エスペラント会による入門者向け解説講座(ガチ)。例文・例題がめちゃくちゃ豊富なので、これちゃんとやればだいたいマスターできるのでは。
ドリル式エスペラント入門
文法解説もあるけど、「ドリル式」ということもあり例題が主。一旦ちゃんと学んだ後とかの復習用とかにピッタリだと思った(やってない)。
ガッツリ勉強させられた
さて、ストーリーを進めていくと最初の勉強モードにブチ当たりました。まずは数詞の勉強です。
勉強モードだけあって、もちろん選択式の問題があります。勉強モードは設定でスキップ可能ですが、ストーリーよりエスペラントやる方が楽しくなってきたのでちゃんとやりました。
さらにストーリーを進めると...
今度は例文を覚えさせられました。
「やべぇ、このゲーム、“ガチ”じゃん。」
薄々気づいてはいましたが流石にここまでとは思っていなかったので、慌ててノートを買ってきて暗記ノートを作成しました。何やってんだ...
こんな例文どこで使うんじゃい!!!!!!と、思った矢先。主人公は習ったことを活用すべく街へ買い物へ行く、というストーリーがあるのでした。
このストーリーでは異国語ペラペラ現地人 vs カタコト訪問者の構図が完全に成立しています。海外で現地の店に入ってなんとかして買い物をしようとする時の、もどかしいような緊張するようなあの感覚がこのストーリーでは体感することができます(冷汗)。
普通についていけなくなった
ストーリーもそこそこ楽しみつつエスペラントの学習も楽しんでいた私ですが、ここで大きな壁にブチ当たります。それは相関詞の登場です。
相関詞とは、日本語でいう「こそあど言葉」みたいなもんです。「こ・そ・あ・ど」のアタマ4種類×色んな語尾 でモノだったり場所だったりを示しますよね。それがエスペラントではアタマ5種類×シッポ9種類=計45種類あるのです。
これをバカ真面目に覚えようとしましたが、「あ、これ絶対途中で気力折れるやつだ」と思いました。従属接続詞がガチ解説されるゲームなんて見たことねぇよ。
さらにこれに追い討ちをかけるように「作文の勉強」という大量の副詞&前置詞&その他諸々が出てくるモードが登場し、そして私は真面目に覚えることを放棄しました。因みにこの「作文の勉強モード」には60問ブッ通しの選択問題があります。
そしてその後は、エスペラントの学習はそこそこに、後は楽しくストーリーを進めてクリアしたのでした。おしまい。
ひとまずプレイし終わった
さて「ことのはアムリラート」をプレイした感想ですが、このゲームかなり楽しめました。ストーリーもそこそこ面白かったのですが、個人的にはストーリー2:語学要素18くらいの割合で楽しんでいた気がします。さらに、クリア後にはユリアーモ表記のダイヤログをエスペラント表記に変える機能や、訳文を表示する機能が追加されたり、公式グッズとしてエスペラントフレーズ集が販売されていたりとアフターフォローもばっちりです。本格的どころではありませんでした。ガチでした、このゲームは。
しかしながら、エスペラント、そして語学要素に触れたことで私の視点は大きく広がったのでありました。世の中には語学の勉強を楽しんでる「語学オタク」な人が居ますが、そんな人達の気持ちがちょっとだけ理解できたような気がします。また、丸善の語学コーナーを通り過ぎる時に「すげぇ!世界にはこんだけ言語があるのか〜」という感情になったのは今回が初でした。すごいですね、語学の世界って。
あと、今回このゲームをプレイするに至った元凶である「ルーミス・エテルネ」ですが、文法的にはかなり単純で辞書さえ駆使すれば容易にその内容が理解できることも分かりました(ま、後半で日本語でエスペラントの内容を日本語で歌ってますが...)。自分でもほぼ歌詞も暗記できちゃったレベルなので、これからエスペラントをやる方は聴いてみてはいかがでしょうか(隙あらば宣伝)。
おわりに
とまぁ熱心に語ってきた訳ですが、「2ヶ月経ったらすぐ熱が冷める」という生まれつきの性分によって、今現在はエスペラントには全く触れられてないです...
が、雑ゥ〜に勉強したら、実力(と勘)によって60問ぶっ通しモードで50問正解できたりもしたので、知識ゼロ状態からは圧倒的な成長を遂げている訳で。エスペラントに触れることができた、というこの経験は一生モノじゃないかなぁ〜、なーーーーーんて気もしてます。
新年度、ちょっと違うことをやってみたい人は、エスペラント学習にでもチャレンジしてみては?
...やれよ?
ではまた。
〜つづき〜