これまでのあらすじ
20XX年、日本はガラパゴス化しまくり、
もう手遅れなくらいに音楽後進国となってしまった。
しかしながら、ノイズミュージックにおいて、
かつて日本のものはジャパノイズと呼ばれ、一定の評価を得ていたそうな。
ということで過去の栄華を懐古していこうと思います。いやまあその過去には僕は生まれてすらいないんですけどね!
そもそもノイズミュージックとは?
ノイズといえば砂嵐
いやノイズなのにミュージックってなんやね〜ん
と思う人も多いでしょう。
まあまあ、百聞は一見にしかずということで聴いてみましょうよ。
ということでハイドーゾ↓
う~ん、騒音!
これほどまでに名が体を表すジャンル名ってあんまりない気がしますね(そういうミュージシャンを意図的に選んでるのもありますが)。
今回はジャパノイズ入門ということで、さらっと数組紹介していきます。
まずはこちら
ボアダムス
ギターの山本精一は、2001年以降リーダーから電話がかかってこない
多分一番聴きやすい部類なのではないでしょうか。
ボアダムスは一回作風がガラッと変わったんですが、これはそのノイズから太陽崇拝トランスに移り変わったくらいの時期の映像です。いや太陽崇拝トランスってなんだ??
ちなみにボーカルはshine in, shine onって言ってます。そうは聞こえんぞ?
灰野啓二
なにがうまくできないんだおまへは...
と思わせておいてからの、自分のまねが、という歌詞(?)。結構ゾクッときますね。
ノイズミュージックはこういう心の叫びや恐怖と非常に親和性が高いです。
The Gerogerigegege
「(シャウト)1234!!!」→(轟音)
を70回以上繰り返します。
タラちゃんのオ◯ニーとかマスオさんとサザエさんのセ◯クスとかそんな題名ばっか。
これがエクストリームパンクらしいんです。
どうでも良いですが、ジャケットが蛭子能収の絵で非常にイカしてますね。
鬼畜漫画家こと蛭子能収
このグループは飛び抜けてヤバいので、このアルバム以外は人前で聴かない方が良いです。このアルバムでも十分致命傷ではありますが...。
特に「昭和(アルバム)」「B面最初の曲(というタイトルの曲)」はダメですね。社会的信用が地の底に落ちます。聴けばわかるその理由。
ちょっと一息
流石に疲れてきたと思うので、ここで普通の曲を一曲。
......普通ではない(特に歌詞)ですが、さっきまでと比べるとやはり普通です。テクノ歌謡ですし。
で、
これが、
どうしてこうなった。
元々が可愛らしい(?)ヤンデレの歌だったのが、好きな人絶対殺すウーマンな歌になっています...
好きな人絶対殺すウーマンの典型例
あ、そうだ(唐突)
「あまちゃん」や「いだてん」の劇伴作ってる大友良英もノイズやってるんですよ。
ターンテーブルとは何か(哲学)
余談ですが、大友良英はかつて「題名のない音楽会」の30分間ノイズミュージックを紹介し続け、佐渡裕がドン引きする伝説回に出演した男です。
当時ピチピチ中学生だった榊原少年は、この放送日を機にノイズミュージックに目覚め、以後廃人のように聴いています。大友は責任を取れ。
(伝説回にて大友が結構いいこと言ってるので、この記事も合わせて見て欲しいです。大友良英『題名のない音楽会』でノイズ語る「当時のスタンダードからするとビートルズはノイズ」 - Real Sound|リアルサウンド)
さいごに
ノイズミュージックはどうあがいても万人には理解されない音楽です。上に挙げたような曲が街中で流れ続ける世界を想像してください、地獄絵図ですね(僕には天国ですが)。
でも、
世界に70億人の人がいるなら、そのうち1000人くらいは変わった好みの人がいてもいいと思いませんか?
ポピュラー音楽=みんなが聴くものというより、もっといろいろな形で存在すべきなんだ、と大友良英がそう言ってました。
僕もそう思います。
だからまあノイズミュージックに限らず、好みじゃない音楽があったとして、好きにならなくても存在くらいは認めてやって欲しいですね。
そこにポピュラー音楽がポピュラー音楽である意義があるので。
おしまい。