こんにちは、ぎょくしです。
なんと、本記事をもちまして名古屋作曲の会はこれまで300本の記事を投稿したことになります!パチパチパチパチ
ということで、今回はこのブログ自体だったり、このブログに投稿された記事だったりの振り返りをしてみたいと思います。
そもそもこのブログは
そもそもこのブログっていったい何なの?誰がいつ書いてるの?ということについて。
これについては過去に記事が出ていますが、改めて説明いたしましょう。
我々、名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)は2024年10月現在、10人の会員を抱えており、DTM企画やコンサート企画等の個人の作曲する機会を設けて、日々活動をしています。しかし、企画を打ち立て、作曲をし、それが発表されるまでには長い時間がかかります。それでは、皆様に「我々が普段何をしているのか?」「どのような考えを持つ会員が活動しているのか?」を発信することができません。というわけで、「名作会ブログ」という場を設け、会員の情報を発信しているのです。
このブログの執筆者は
・会長
・特別顧問
・副会長
・不定期執筆者
で、この執筆者が順番に記事を更新しているという訳です。なお、「不定期執筆者」は複数人在籍しており、不定期執筆者の中でも交代をして4週に一度の記事の更新を行っています。
人気記事を見ていこう
では早速、過去の人気記事を振り返ってみましょう。
谷川俊太郎作「なんでもおま〇こ」は俗悪な詩なのか
なによりの人気記事はトイドラ元会長の『谷川俊太郎作「なんでもおま〇こ」は俗悪な詩なのか』です。はてなブログではおおまかなアクセス履歴しか見ることができませんが、「なんでもおま〇こ」という詩のタイトルの所為か、この記事はほぼ常にトップ独走状態です。内容も、ポップで読みやすく仕上げられていますが、しっかりと詩を深くまで読み取り、鋭く考察していて、個人的には最高峰のブログだと思っています。
吹奏楽コンクール課題曲 難曲史
これまたアクセス数が多いのが榊山特別顧問の「吹奏楽コンクール課題曲 難曲史」です。この記事は吹奏楽コンクールの課題曲発表の時期、および吹奏楽コンクールの時期になると一気にアクセス数が急上昇しますね。この記事は、過去の課題曲の中の難曲のアーカイブとなっており、吹奏楽関係者が読めば「ああ、こんな曲あったなぁ...」と感慨深い気持ちになることができ、たとえ吹奏楽に詳しくなくても動画リンクが多いことからチラっと聴いてみて「こんな曲あったんだ!」というライトな楽しみ方までできる、幅広い層に愛される記事となっています。
「渋谷系の時代」シリーズ
シリーズものの中でも、全記事を通して人気を博しているのが、榊原副会長の「渋谷系の時代」シリーズです。そもそも渋谷系というジャンル(ジャンルではない)が人気だというのもありますし、オリンピックのなんやかんやで「渋谷系の時代② 小山田圭吾編」が一時期伸びていたのも影響して、このシリーズはどの記事も満遍なく読まれてアクセス履歴にランクインしています。シリーズものを書けるということは、そのジャンルに対してある程度幅広く深い知識をもっているということです。副会長は他にも「日本のエクストリームミュージック」シリーズ(後述)を執筆しており、その知識の幅広さと深さが伺えます...
展覧会の絵のキエフの大門って凄くね?
一時期謎に伸びていたのが私のこちらの記事です。おそらくロシアとウクライナの戦争の関係で「キエフ」という単語で検索する人が増え、その結果、この記事へのアクセスが増えた...のではないかと推察します(はてなブログさん、もう少し詳しいアクセス解析を見せてください...)。タグについている通り、完全なる「チラ裏」(=チラシの裏に書くようなとりとめのない内容)となっており、自分でもあんま読まれることはないやろな...と思っていましたが、意外にも多くの人に読んでいただいております、ありがとうございます。
必見!会員たちによるオススメ記事
それでは、次は会員自らオススメする記事を見ていきましょう。自薦・他薦問わず、過去の記事の中からオススメ記事を募集したところ、7件のオススメ記事が集まりました。
まずはなんすい会長のオススメ記事!
榊原副会長著 - 「日本のエクストリームミュージック」シリーズ
名作会は私の中の音楽の概念を拡げ続けてくれていますが、このシリーズはとりわけ拓くんのマニアックなポップス知識の極北として、毎回驚くべきアーティストを知ることが出来る、面白くも価値あるシリーズだと思います
不定期更新ではありますが、個人的に毎回楽しみに読んでいました
様々な方向にそれぞれ造詣のある個性的な名作会会員たちの音楽性が象徴されているように思います
日本のエクストリームミュージシャンなどを特集した「日本のエクストリームミュージック」シリーズ。このシリーズは、実はみんなにちょくちょく読まれている隠れ人気記事になります。普通に音楽を聴いているだけでは出会えない”エクストリーム”な世界がここにはあります。
続いて榊原副会長のオススメ記事!
榊原副会長著 - 「特殊音楽研究会」を忘れない
この会の存在・消滅がなければトイドラは吹奏楽部を辞めて名作同を作らず、私が名古屋大学に入学しなかったり名作会に入らなかったりします。
なので大袈裟に言えば今の活動は特殊音楽研究会のおかげみたいなところがあるので、この記念すべき機会に読んでほしいですね。エモいですし
名作会と、実は深く関わりのある特殊音楽研究会に関する記事です。実は私、gyoxiも特殊音楽研究会の活動を見るのは好きで、会長のキタダさんのライブを何度か聞きに行ったり、ノイズ楽器を触らせていただいたりしたことがあります...懐かしいな。
続きまして榊山特別顧問のオススメ記事は!
榊山特別顧問著 - ベスト・オブ・コンテンポラリー002「ウストヴォーリスカヤ - その音楽に潜むもの」
この記事は1人の作曲家の作風に注目し、深く分析を行い論文級の内容で書くことを目的としたシリーズで、知り合いの音楽学の専門家から求められたことを動機にウストヴォーリスカヤのほぼ全作品を聴き、スコア分析を行い、更には生前のインタビューや、彼女の理解者による解釈論等あらゆる資料に目を通し、更にはそれらでは語られなかった師であり、一時恋仲だったショスタコーヴィチの影響、またショスタコーヴィチとウストヴォーリスカヤの両方に師事したティシュチェンコの作品における両者の影響まで調べあげ、とかく暴力的で激しい描写ばかりがクローズアップされがちなウストヴォーリスカヤの音楽の根底にある、敬虔な宗教観と罪の意識、ロシア人女性としての素朴な側面を掘り出したもので、世界でも少ないウストヴォーリスカヤの深い研究内容となったと自負している記事です。苦労したという意味でも最も執筆が大変だったものなので、今一度多くの人に読み直して欲しいと思ってここに自薦させていただきます。
榊山特別顧問による研究、その中でも特に熱量のこもった記事になっております。内容も楽譜・音源がたくさん載っており、またさらにそこからウストヴォーリスカヤに対して非常に深い分析・考察がなされていて、ものすごく読み応えのある一本です。
どんどん行きましょう、つぎはトイドラ会員のオススメ記事!
榊原副会長著 - 「ヒットチャート」シリーズ
国ごとのヒットチャートにここまで差があるのを浮き彫りにしたのはかなり面白かったです。
洋楽に席巻された国と、完全に自国独自のポップスで埋め尽くされた国と、結構はっきり分かれるのは興味深いですね。
Apple Musicという身近なツールを使い、そこから世界の音楽に着目して分析を行った興味深い記事です。普段同じプレイリストから使っていない自分としては、目から鱗の音楽サブスクの使い方でした... 今度自分もやってみようっと...
続きまして、Niynuh会員のオススメ記事!
榊山特別顧問著 - は!? -強弱記号の世界
まず、昨今DAWの普及により一般的になりつつある「絶対的な音量」をバッサリと否定した所にはある種の心地よさを感じました(これには私がそこそこ吹奏楽に関わっていることが多少なりとも影響しているとは思いますが)。
それに続いてなかなか見ることのないユニークな強弱記号が実際の楽譜と共に並んでいるのは圧巻でした。
「そもそも強弱記号って?」というところから始まり、その後はあらゆる楽譜から様々な強弱記号がコレクションされている記事です。余談ですが、この記事は言語や文字に関する界隈の方々にもちょっと人気の記事でしたよ。
そしてそして、Southern会員のオススメ記事は!
トイドラ会員 - 音を聞かずに即興で曲を作ったらどうなるのか
記事を見た当時は「またぶっ飛んだ検証をしているなぁ」と言う認識だったのですが、何度かソフトを触って作曲をした上で改めて見返すと「やるだけならなんとかなりそうなんじゃないか?」と言う気分に変化したことに気づいたのが理由となります。
自分がこのようなやってみた系の企画を読むのが好きなのもあり選びました
音を聞かずに曲を作ったらどうなるのか...という前代未聞(?)の企画です。正直最初は「こんなの失敗しちゃうんじゃないのか?」とさえ思っていたのですが、ちゃんと曲に仕上がっててかなりびっくりしました。作曲者って、すげぇよ!
そして、最後に弾け弾会員のオススメ記事!
なんすい会長 - チャーチスケールの近縁を探す
メイド喫茶から風変わりな音楽理論の世界に迷い込んでしまうという、意表を突いた導入で読み味のあるシリーズです。
もともと心地よく調和する完全五度の累積として遡ること紀元前に考案された十二音律。当シリーズではそれを聴感を排した代数学の世界の言葉で再設計し、更に一般的な音律へ敷衍させていきます。
代数学に馴染みがない方も、こういった言葉で表せる概念があると知るだけでも既存の音楽理論の枠組みを超えてパラレルワールドの音階に「萌え」を見出すきっかけとなるでしょう。
なんすい会長の音楽理論記事です。自分は音楽理論に疎いので、理論の解説パートはちんぷんかんぷんでしたが、冒頭のメイド喫茶パートが面白すぎるので実は何回か読み返しています(そのたびに理論解説パートも読んで「わかんねー!」となってますが)。
おわりに
さて、今回は投稿300回目記念といたしまして、過去に投稿した記事を振り返ってみました。ここでは紹介しきれなかった素晴らしい記事もまだまだたくさんありますので、皆さんもお時間があれば是非過去の記事を読んでみてください。また、名作会は今後も面白い記事を更新していきますのでご期待くださいませ!
ではまた!