名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

映画遍歴を振り返る。



みなさんこんにちは。そして、お久しぶりです。ぎょくしです。

 

皆さんは映画が好きですか?私は、年間視聴本数はさほど多くはありませんが、それでも胸を張って「映画が好きだ」と言うことができます。今回は、そんな自分と映画の思い出について語ってみたいと思います......

 

子供の頃どんな作品を観ていたか

幼稚園〜小学生の頃は、夏休みや冬休みに祖母に連れられて映画館に行っていました。当時、自分の住んでいる街にはシネコン(複数スクリーンあるようなデカい映画館)が無かったので、ミニシアターのような所に映画を観に行っていたのを覚えています。また、まだインターネットの発達していなかった時代なので、新聞の地方欄の片隅にその時上映している作品が載っていた覚えがあります。当時観た作品としてはとっとこハム太郎ドラえもんポケットモンスターの劇場版作品だったと記憶しています。当時から根っからのアニメーションウォッチャーですね、これは...

 

中学・高校時代になると...

中高生になると、小学生の頃に比べて映画館に行く回数がめっきり減りました。というのは、家がクソ田舎にあるため、映画館へ行くには親に連れていってもらうしかなかったからです(そしてその頃の親と自分の関係についてはこのブログから察してください)。

当時観た作品としては、カイジだったりライアーゲームだったりを観てたような覚えがあります。当時は特にこだわりもなく流行っている映画を観ていた感じでしょうか。というかなんというか、あんま良い作品に巡り逢えなかった気がしますね。だって、観ていた当時は面白かったかもしれませんが、今なお印象に残ってる作品なんてほぼ無いですもの...

 

映画を敬遠していた大学時代初期

そして自由の身となった大学時代、その前半は映画を全く観に行きませんでした。というのも、長い間映画を観ていなかった所為で、映画に対するバリアのようなものを感じていたからです。そのバリアとは、主に以下の二つになります。

 

1. 長時間拘束される

コレ、結構同じような人が多いんじゃないでしょうか。(トータルの時間は長いけれど)各話20分程度でサクッと観れて、イッキ観してもある程度自分の好きなタイミングで休憩ができるテレビアニメ作品。それに対して、映画は1時間半〜2時間ほど腰を据えてじっくりしっかり向き合わねばいけません。どちらかというとじっとしているのが苦手な自分は、映画を観るのはあまり得意なことではない...と思い込んでいました。

 

2.ストーリーの「谷」が観ててキツい

そして一番の大きな理由が物語の「谷」です。映画ってどうしてもあの比較的短い時間の中で話の盛り上がりを作らなきゃならんので、特にハッピーエンド映画だと「谷」(悲しみ・苦しみ・諍い等々のネガティブな事件)が明確に存在しているように思えます。ジブリで例えるならば、『となりのトトロ』でサツキとメイがケンカしてメイが行方不明になってしまったり、『魔女の宅急便』でキキが飛べなくなってしまったり、といった感じです。で、そういうシーンがとにかく観ててキツい。なんなら観てる最中に「ああ...そろそろ"谷"がくるぞ...」と考えてしまうので、物語にあまり入り込めないのです。

 

そんなわけで、映画を観るのはなんとなく敬遠していました...しかし、大学時代後半には、そんな自分を大きく変える出来事が起こり始めるのです。

 

映画「若おかみは小学生」に出逢って

大学生活も後半に差し掛かったある日、いつも通りTwitterのTLを辿っていると映画若おかみは小学生!の評判ツイートが流れてきました。その時珍しくふと、「あれ、この作品ちょっと観てみたいぞ」と思うことができたのです。

 

youtu.be

 

関織子です。おっこって呼んでください。あたし、ここでがんばります!

小学6年生のおっこは交通事故で両親を亡くし、おばあちゃんが経営する旅館<春の屋>に 引き取られることになった。旅館に昔から住み着いているユーレイのウリ坊や、美陽、子鬼の鈴鬼、ライバル旅館の跡取り娘、真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみ修業を始めることになった。慣れない若おかみ修業に、毎日失敗の連続・・・。「わたしって、ぜんぜんしっかりしてないじゃん。」落ち込むおっこだったけど、不思議な仲間たちに助けられ、一生懸命に接客していくうちに、少しずつ成長していくのだった!

 

しかし、何せ数年間映画館に行っていないもんですから、どの席を選べば良いかも分かりません(普通の人はそこまで気にしないよ...)。そこで映画好きのフォロワーにオススメの席の選び方をわざわざ聞き、万全の準備の上で映画館へ向かったのでした。

 

映画の内容は思った以上に素晴らしいものでした。そして、ずっと苦手に思っていた「2つのバリア」も実は大したことない、ということが分かりました。

 

懸念ポイント一つ目の「長時間拘束される」という点ですが、映画を実際に観てみると、「アニメ視聴トータル時間に比べればむしろ短時間」という当たり前のことをやっと実感することができましたし、「むしろ拘束されてる分集中して観れるから、これはこれで良いんじゃない?」とも思えるようになりました。

 

また懸念ポイント二つ目の「ストーリーの“谷”が観ててキツい」という問題ですが、この課題もクリアすることができました。「若おかみは小学生!」でも勿論主人公が苦悩するシーンはありましたが、物語のある一箇所にドデカい「谷」がある訳ではなく、物語全体に満遍なく「谷」が分散しているような感じだったので、この作品は観ていて苦にはならなかったです。むしろ「こういった作風の物語もあったのか!」という新たな発見になり、映画に対する固定観念が崩れ去った気がします。

 

こうして映画に対する抵抗感が無くなった私は、その勢いで若おかみは小学生!」を4回観に行きました。名古屋住みの自分がわざわざ豊田方面の劇場に足を運んだりもしたので、当時相当ハマってたのがわかりますね?

 

そして、大須シネマとの出逢い

そんなこんなで大学を卒業してある程度経った頃、大須シネマ若おかみは小学生!」が再上映される、という情報が舞い込んできました。これは行くしかねぇな...!

 

www.osucinema.com

 

nu-composers.hateblo.jp

 

という訳で大須シネマにて、若おかみは小学生!」を追加でもう2回観た訳ですが、初めて大須シネマに行って分かったのは、「この映画館、結構良いかも...!」ということでした。それまでミニシアターには数回した行ったことがなかったのですが、人の多さや上映前の予告編の多さに煩わされることなく映画に集中できたのが嬉しかったですし、なにより後で調べたときに過去作のラインナップが素晴らしかったので、「この映画館、また来たい!」と思ったのです。これが私に「推し映画館」ができた瞬間でした。

 

それからは大須シネマの公式アカウントをフォローして、こまめに上映情報を得るようにし、ちょっとでも自分の「気になるな...」という作品があったら劇場に足を運ぶようになりました。

 

そして、運命の出会いがあったのは2021年3月のこと。大須シネマのロビーでたまたま流れていたのは、「夢みるように眠りたい」の予告編が流れていました。

 

youtu.be

 

大正7年。初めての女優主演映画といわれる帰山教正監督「生の輝き」の以前に、実は月島桜が主演した「永遠の謎」という映画があった。しかし、この「永遠の謎」は、警視庁の映画検閲によって妨害され、ラストシーンが遂に撮影されないまま、その名を映画史から消されてしまった……。 昭和のはじめ、東京。私立探偵・魚塚甚(佐野史郎)の元に、月島桜と名のる老婆(深水藤子)から、誘拐された娘・桔梗(佳村萠)を探して欲しいとの依頼がくる。調査を続けるうちに、魚塚は、この事件全体がまるでドラマのように出来すぎていることに気がついていく……。

 

白黒で、人の声は殆ど入っておらず、予告編だけでは大まかなストーリーすら掴むことのできない予告編。それでもその予告編は、なぜか自分の心を捉えて離しませんでした。とうとう居ても立っても居られなくなった私は、フラッと大須シネマへ行き、その映画を見ることにしました。

 

...で、めちゃくちゃ感動しました。どれくらい泣いたかというと、映画本編途中で目からポロポロ涙が溢れ、クライマックスのシーンでは泣きじゃくりたいのを必死で堪え、上映後は顔がぐちゃぐちゃになっていました。映画館でガチで涙を流したのは、おそらく小学生の時に観た「マリと子犬の物語」以来だと思います。そして極上の感動体験と共に、「こんなに面白い映画がまだあったとは!」という気づきも得ることもできました。それからというもの、アニメだけではなく映画も積極的に「掘る」ようになりました。

 

そして現在...

こうしてすっかり映画好きになった私。といっても、気力に左右されがちな人間であるので、長期間映画を観る気が起こらない...なんてこともあります...... が、去年は一年の間に30本ほど(重複含む)を観ることができました。ま、「毎週2-3本は必ず見ます!」なんて映画マニアには叱られちゃうかもしれませんが、それでも以前の「映画を敬遠していた自分」から大きく変わることができたのでした。

 

おわりに

というわけで今回は、自称・映画好きの私がこれまでの映画遍歴について語ってみました。

さて、皆さんはどんな映画遍歴をお持ちでしょうか。昔どんな作品を観ていましたか?映画が好きになったきっかけは?一番好きな映画は?皆さんもこれまでの映画遍歴を振り返ってみると意外と楽しいかもしれませんよ!

 

ではまた!