名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

大好き、大須シネマ。

皆さんに“好きな映画館”はあるだろうか?

 

「好きな映画は何か」と問われればすぐ答えを出せる人は多いだろうが「映画館」と言われるとなかなかすぐ答えられる人は少ないだろう。また、「そもそも映画館なんてやってる作品どこもほぼ一緒なんじゃない?」と思う人も多いだろう。

 

おそらく、多くの人が「映画館」と言われて思い浮かべるのは、いわゆるシネマ・コンプレックスだ。

 

シネマコンプレックスとは、6~18程度の劇場(スクリーン)を持つ映画館のこと。シネコン、複合映画館、マルチプレックス(シアター)と呼ばれることもある。

シネマコンプレックス | ウシオ電機

 

そんなシネマ・コンプレックスとは違い、たった一つだけの劇場を持ち、個性的な上映作品で観る人々を魅了する映画館も存在する。それが「ミニシアター」だ。そんなミニシアターの中でも私の特に気に入っているミニシアターがある。それは...

大 須 シ ネ マ

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www.osucinema.com

 

大須シネマはその名の通り、名古屋大須にあるミニシアターだ。2019年に創館し、途中コロナ禍の波に飲まれて長期の上映中止や運営会社の変更等があったが、今に至るまで様々な映画や映像作品を上映している。

 

大須シネマのここ好きポイント

一見どこのミニシアターと変わりないように見える、そんな大須シネマの何処が好きなのか。その「ここ好き」ポイントをいくつか紹介させていただきたい。

 

1.とにかく上映作品のセンスが素晴らしい

この大須シネマ、とにかく上映作品のセンスが素晴らしいのだ。もちろん、私にも趣味趣向があるので必ずしも全作品に惹かれるということはないのだが、それでも毎回「なんかこの作品ちょっと気になるな...」だったり「おお!この作品を上映してくれるのか!」といった超超超超絶妙なところを突いてくるのだ。というわけでその素晴らしき過去の上映作品をいくつかご紹介したい。

 

千年女優

千年女優は2002年公開の今敏監督によるアニメーション映画だ。恐らく映画好きならタイトルくらいは聞いたことがあるのではないだろうか。銀幕のスターであった藤原千代子が、現実・幻想入り混じりながらインタビューアにその半生を語る。映像もストーリーも非常に素晴らしく、また音楽はあの平沢進が作曲をしている。

 

ファンタスティック・プラネット

ファンタスティック・プラネットは1973年にフランス=チェコで公開されたSF映画だ。ドラーグ族と呼ばれる巨人に支配された星で人間は虫けらのように扱われていた。ある時、人間の赤ん坊「テール」はドラーグ族の学習装置を持って逃亡し... 次々と登場する奇妙な動植物群は奇怪でまた美しく、観客を飽きさせることはない。ちなみにこの作品は会長と副会長と一緒に見に行きました。

 

③ある日本の絵描き少年

こちらは2018年公開の20分間の映像作品だ。絵を描くことが大好きな少年・シンジの半生を描いた作品で、シンジの成長に合わせてシンジの見た目も変わっていく、というなかなか実験的な作品となっている。私はこの作品は劇場で見ていませんが、あとからこの作品を見て号泣し、「劇場のでかいスクリーンで見ればよかった...」とめちゃ後悔しました。ちなみにこちらの作品、youtubeで公開されているので(上記リンク参照)是非一度観ていただきたい。

 

④夢みるように眠りたい

この作品は、大須シネマで上映されるまで存在すら全く知りませんでしたが、待合室で予告編を観て気になり、観に行った作品だ。白黒映画で、セリフが読み上げられることがほぼない、少し変わった作品だが、ラストシーンでは大号泣し、自身の人生で最高の映画体験となりました。ありがとうございました......最近やっとBlu-rayが販売されたりサブスクで配信されたりしたので、(ちゃんとあらすじを読んだ上で)是非、観ていただきたい。

 

⑤劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

そして、2022年7月11日から公開されているのが、この「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライトだ。TVアニメが2018年に放映され、本作はその劇場となる。私は大須シネマで劇場版をやると知って予習がてらこのTVアニメを観たが、TV版だけでも非常に鮮烈な印象を受けてついには沼にハマったので、劇場版を早く観に行きたいです...観に行きてぇ...劇場版では一体何が起こるんだ...

 

以上、アニメ作品に偏ってしまったが、これ以外にも本当に様々な作品を上映しているので、少しでも気になった方は一度大須シネマの「上映作品ページ」を見てほしい。きっとそこには魅力的な作品があるはずだ。

 

2.わくわくする扉や壁の飾りつけ

扉や壁の装飾にこだわりを感じるのも、私が大須シネマを推すポイントの一つだ。

大須シネマは入り口の扉がガラス張りになっているのだが、そこにデカデカとポスターが貼り付けられるのだ。映画を観に来てそのポスターを観ると「おおついに、俺は観に来たぞ...!」と気分が高揚して非常にワクワクさせられる。

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また、券売所と待ち合いロビーの間は細い廊下で結ばれており、その廊下の壁に上映期間ごとに上映中の作品の紹介が貼られるのだが、これがまた毎回凝っているのだ。例えばアニメ映画若おかみは小学生!を上映した際は、作中に登場する老舗旅館「春の屋」の看板を再現してみたり、ミュージカル映画「ヘアスプレー」上映の際は紙と綿でヘアスプレーを作って壁に貼り付けたりと、観たことのない作品でも興味がとても引き立てられるようになっている。

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3.大須シネマの“チケット”

映画の半券を集めるのが好きな人はいるだろうか。私もなんとなく取っておいてしまうタチの人間なのだが、実はミニシアターだとそれができない場合がある。というのも、ミニシアターは大抵チケット購入順に入場して席を取るものなのだが、その整理番号札が入場の際に回収されてしまうことが多々あるからだ。大須シネマでも入場順に席を取りをするのは変わらないが、大須シネマはこの際、入場券が回収されずに手元に残るのだ。しかもこの入場券、結構しっかりとした材質でできているので長期間財布などに入れていてもフニャフニャにならず、いつまでも綺麗に取っておくことができるのである。

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4.アニレコライブの存在

大須シネマの大きな特色は、なんと言っても「アニレコライブ」というイベントがあることだ。アニレコライブとは、若手声優の方を映画館にお招きし、台詞の入っていない自主制作映画に合わせてその場で生アフレコをする、いわば活弁のようなイベントだ。私は未だこのイベントには参加できていないのだが、参加した人からは「録音してあるのか、ってくらい自然にアフレコされててめちゃくちゃ驚いた」(意訳)という声を多数見かけたので、いずれ私も是非観に行ってみたいものです...

 

行き方

大須シネマは細めの路地にひっそりと佇んでいるので、発見するのにやや手間取るかもしれない(私も最初はそうでした)。そんな人のために超わかりやすい(←?)地図をご用意した。それがこちら。

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行き方その1

大須に普段あまり来ない人はとりあえず招き猫を目指そう。招き猫に到着したら東仁王門通りのアーケード奥へと進み、李さんの台湾名物屋台が見えたら右へ!そのまま路地を真っ直ぐ進めば大須シネマにゴール!

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行き方その2

万松寺通り(スギ薬局のある通り)を進んでいるなら、そのままアーケードを奥の方へ、左手に似顔絵製作所さん、右手に大須ベーカリーさんが見えたらすぐ右へ曲がればゴール!

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行き方その3

もし今ゲームセンターにいるなら、隣のBetty's shoesさんの前に立とう。店の正面にある細い道を進んで二つ目の角を左に!そのままゴール!

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大須シネマでの映画鑑賞方法

ミニシアターで映画鑑賞するのが初めての人もいると思うので、一応映画鑑賞方法も伝えておきたい。

大須シネマに入ったらまずチケット売り場でチケットを買おう。さすれば番号付きのチケットを入手することができる。もしいい席に座りたければ朝イチでチケットを購入しに行っても良いだろう。

映画の上映十分前に劇場の扉が開くチケットの番号順に点呼がされるので自分の番号が呼ばれたら劇場に入場しよう。劇場内に入ったら自分の好きな席に座って上映を待とう。劇場内では食べ物は食べることが出来ないが、飲み物は持ち込みが許されているぞ。食べ物が食べたければ待合ロビーへ行こう。

劇場内のカーテンと扉が閉められ、暗くなったら上映の開始だ。さあ、最高の映画体験の始まりだ...!

 

おわりに

今回は大須シネマについて特集した。

今回の記事を読んで少しでも気になった方は是非公式サイトやTwitter、インスタをチェックしてほしい。

そして気になる作品があったら是非一度劇場に足を運んでみてほしい。きっと素敵な映画体験ができるだろう。

ではまた!