むしむしパワーでばぴっちょばぴばぺ
あるいは
ここなんとすなんきょっきょ
あるいは
ぽっちゅわりわりぱんげらびぃ~
あるいは
ぷりゅちゅびよ〜んとうりゅたりほ〜
という奇声(CV 三石琴乃)と共に始まる番組がかつて存在していました。なんでもQです。
今日はこの教育番組の音楽について見ていきます。
この番組は扱う動物によってコロコロ名前が変わってややこしいのですが、その中でも最終シリーズむしまるQゴールドのテーマ曲「すてきなきみ」は、当時4,5歳の私から見ても大変お気に入りでした。
子供向け番組だからといって露骨に子供向けにしないのが好感持てますね。この曲は堀井勝美という作曲家によるものです。同じNHKだとしぜんとあそぼのOPが有名です。
なお堀井氏は作曲以外にもミュージシャンとして活動していまして、具体的には堀井勝美プロジェクトというフュージョンバンドを組んでいます。
カッコよかですね。
さて、番組の話に戻ります。
テーマ音楽のそれとは別に、歌のコーナーもありました。
動物の生態や特徴を歌詞に盛り込むことで、歌って楽しいだけでなく教育にもなるという実にNHKらしい歌です。(基本は。)
こちらの初期のメインライターがつのごうじです。彼は父の津野陽二も作曲家という音楽一家の生まれで、娘が実は赤い公園の故・津野米咲だったりします。
個人的に気に入っている曲がこれ。
毛虫の三角関係の話。毛虫は幼虫なので三角関係になりようがありません。本当に教育番組なのでしょうか?
なんでもQは関係ありませんが、NHK繋がりで言うとこれ↓も、つのごうじ作曲です。
歌のコーナーは後年になるにつれて洋楽パロディが多くなってきます。
(動画、なし......)
後期のメインライターである堀井勝美、西原俊次、大森俊之の仕業です。
堀井勝美は先ほど紹介したので割愛するとして、残り二人の紹介をします。
西原俊次はオメガトライブの元キーボーディストです。バンド活動をメインに活動しているため番組への楽曲提供はあまりしていない様子。
オメガトライブは1980年台に活動したバンド(?)です。なぜ(?)かというと、バンドというよりはプロデューサー主導のプロジェクトのようで、あんまりバンドっぽくないから。
現在はvaperwaveなどに端を発するシティポップ・リバイバル・ブームの波に乗り、再評価が進んでいる模様。ちなみにオメガトライブの前身バンドには西原俊次の前任者としてまさかまさかの千住明が所属しており、もしそのまま所属し続けていたらどうなったのか大変気になるところです。
大森俊之はCMや映画ドラマのサウンドトラックを手掛けることが多く、「残酷な天使のテーゼ」編曲および「魂のルフラン」の作曲が最も有名です。
かつては「そうだ、京都行こう。」の例の曲の編曲もしていたとか。NHKではいないいないばあなど他の教育番組への提供も多く、知らないうちに刷り込まれている人も多いでしょう。
という感じです。NHKの番組は音楽に結構こだわりがある(というか、他の局の番組が音楽に対してあまりに無頓着すぎる)ものが多く、昔見た番組を改めて調べると意外な発見があったりして面白いです。ではでは。