本編の前に
先日2/14に行われたRMCコンサートへご来場いただいた皆様へ、この場を借りてお礼申し上げます。
次回のコンサートも楽しみにしていただければ幸いです!
引き続き、名古屋作曲の会をどうぞよしなに!
完全に盤外の話ではありますが、今回のチラシは私Southernが作成させていただきました。
作曲以外の様々な面でも成長できるよう、個人としても引き続き奮闘していきます。
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隙あらば引きこもるようになってしまったSouthernです。
去る2月5日、『ドラゴンクエストⅦ Reimagined』が発売となりました。やったぜ!

しかし私は当記事の執筆開始時点ではまだプレイできておりません。なぜならその前に発売された『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』をクリアしていないからです。
もうお分かりかと思いますがそうです、私はドラクエ好きすぎマンです。
という状況ではありますが、どうやら今回の『Reimagined』でも、個人的に待ち望んでいたとある「要素」はどうやら復活していないようです。
プレイ前に執筆をしているので確信を持てていることではないですが、今回はその要素とやらについて触れていきます。
切り捨てられたオープニング
当作のリメイク元、いわゆる「原作」にあたる『ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち』は、2000年8月26日に発売されました。私がまだガキの頃です。
技術革新の過渡期だったからか出来が微妙なムービーシーンがあったり、シナリオが全体的に鬱々としていたり、果ては特定のタンスを開けたらフリーズしたり*1と、後年実際にプレイした身からしても進行に相当苦労した思い出がある作品です。
そして12年後の2012年10月31日、ニンテンドー3DS向けのリメイク版が発売。
このリメイクのなかで、原作にあった曲がひとつ、映像ごと削ぎ落とされるという事態が起こりました。
それが、上記動画内でも使われている『エデンの朝』という曲です(動画は当該曲から始まります)。
牧歌的とも民族的ともとれる7拍子のフレーズからその名の通り朝を感じさせる長調へと移る、転調の多いイメージがあるすぎやまこういち氏のドラクエ曲のなかではおとなしい雰囲気を感じさせます。
不可解、というより不明
前述のとおりこの曲はリメイクに際して削除され、『Reimagined』のオープニングでも使われている気配はありません。
実に奇妙なのは、この曲がなぜ削除されたのか、その詳しい理由がどこにも載っていないことです。
今回のリメイクでは原作にあった「エデンの戦士たち」というサブタイトルが削除されましたが、それは「エデン」というワードが宗教的にマズいから、という説が広く知られています*2。
ですがそれだけの理由なら、この曲もサブタイトルと同様、単に曲のタイトルを変えれば問題はなかったはずなのです。
もちろん楽曲内にも、宗教にかかわるようなフレーズ・展開・和音進行などあろうとも思えず、単にゲーム進行の都合で削除されたというあまりに身勝手な扱いを受けているように思いました。
この点は、『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』リメイクにあたってオープニングムービーとともに導入された楽曲『パストラール~カタストロフ』*3とは真逆の運命を辿っています。
楽曲的な面では……
……とまあ実に残念な立場にあるこの曲ですが、今回改めてじっくりと聴いたところひとつ気づきを得ました。
上記動画1分50秒からの4小節を譜面にするとこんな感じになりそうです。

使っているコード自体は、このようになんともシンプルなものではないですか。
すぎやま氏の、というよりドラクエの曲に対しては借用が多い印象を持っていました。
もちろん当該部の前後にもノンダイアトニックコードが使われている箇所があります。しかし、プロの作るどんな曲も、今回のこの部分のような基本的な進行があるからそういった部分が映えるのだと気づかされました。
かっこつけようとなんでもかんでも変わったコードを使えばいいというものではないですね。意識して聴けば、学びは必ずあるものだと痛感します。
この曲に「朝」は来るのか
繰り返しではありますが、『Reimagined』オープニングでは結局『エデンの朝』が使われることはありませんでした。
元々がイベント専用の曲なので、ゲームを進めることでもしかしたら聴ける場面があるのかもしれませんが……それでもオープニング用という本来の役割を外れている時点で、当曲はすでに構想外のようなものと考えるのが妥当なところです。
長いとされていたDQⅦのシナリオに手が加えられたように楽曲にも手が入るのも納得できるところはありますが、そうして歴史に埋もれていく曲が増えるのも残念な話です。
とくに作曲者・すぎやまこういち氏が既に故人ということもあり、失われた曲を掘り起こす機会はもっともっと大事にしてほしいと、切に思いました。
それではまたいつか。