名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

《弦楽四重奏コンサート》公演内容を反省する

なんすいです!

先日は私たちの《弦楽四重奏コンサート》にご来場いただき、ありがとうございました!

 

youtu.be

 

多くの方々のご協力・ご支援によって、コンサートを無事開催することが出来ました。

ちゃんとした劇場を借りて有観客で公演を行ったのは、名作会として初めての経験です。これからもどんどん活動の規模を広げていければと思います。

 

さて、今後の公演をより皆様にお楽しみいただけるものにするためには、まずは今回の公演の反省から始めなければいけません。

当日私の動きが悪すぎたとか、そういう実務的な反省もいっぱいあるんですが、本記事では特に公演内容について振り返り、反省会をしたいと思います。

 

ご来場の皆様から頂いたネガティブな感想・意見として多かったものをまとめてみたところ、大体この3点でした。

 

①何が何だか難しくてよく分からなかった
②もっと奇抜で難解な現代音楽が聴きたかった
③似たような音楽が多かった

 

 

①何が何だか難しくてよく分からなかった

これが一番多かったと思います。

確かに難解なコンセプトの曲が多かったですよね。

 

芸術音楽を楽しくお届けしたい私としては、「これが私達の音楽だ!分からない奴は置いて行きます!」という、尖ったバンドみたいな雰囲気の公演に見えてしまったのは、不本意な結果でした。

とはいえ、この意見を受けて「分かりやすい音楽ばかり作るようにしよう」と方向転換するつもりもありません。

 

ただ、今回必要だったのは「説明を尽くすこと」だったなぁと痛感しています。

難解な芸術を広く一般に届けるためには、作曲者として作品について一切を包み隠さず語り尽くすことが求められます。しかし、今回の公演ではその場を十分に確保できていませんでした。

 

また、プログラムノートの文章についても「意味が分からなかった」と指摘を受けました。

本来、プログラムノートは作品を言葉で説明するには絶好の機会です。一方で、作品を説明すること自体がノイズになるのを避けたり、作品のコンセプトとプログラムノートを密接に結びつけようと狙ったりすることもあり、難解な文章になってしまうことがあります。

そういう兼ね合いもあって、プログラムノートを平易な説明文としてしまうことには、いささか抵抗があります。

 

代わりに、プログラムノートともまた別に……例えば作曲者が舞台上で曲の解説を行う時間を設けるなど、より丁寧に作品の魅力を伝える工夫が必要だと感じました。

一人で解説するだけでなく対談形式にするとか、お客様から直接質問を受け付けるとか、ライブならではの方法で作品について説明し尽くすことが出来れば良いでしょう。

次回からの公演ではぜひとも、そういう場を用意出来ればと思います。

 

②もっと奇抜で難解な現代音楽が聴きたかった

この指摘もしばしばありました。

今回の演奏会では、晦渋な無調や特殊奏法を使った曲が少なかったため、現代音楽マニアの方々にとっては穏健な内容に感じられたのだろうと思います。

 

実際、今回の私たちの作品は、いわゆる現代音楽感があまり無かったと思います。

それは、作曲が「コンセプト」を根本にしてなされていたからです。

「コンセプト」が前提にある作曲では、全ての手法がフラットに扱われます。コンセプト上こういう意味があるからこの手法を使う、というように、使われる手法や音響は、あくまでもコンセプトを実現するための道具に過ぎません。

 

したがって、今回の作品たちは、音響や奇抜な手法自体に主眼が置かれているような作品とはそもそも別物であり、それが伝わりきらなかったために「もっと奇抜なものが聴きたかった」という意見が出たのかもしれません。

そう考えれば、①の場合と同じように、作品に込められたコンセプトを説明しきれていなかったことに原因を見出せます。

コンセプトをきちんと説明していれば、「あえてこの手法を選んでいるんだ」と納得されたかもしれませんし、より適切な表現手法を提案してくれたかもしれません。

私たちは現代音楽というより芸術音楽の作曲団体である、というところは強くアピールしていきたいです。

 

③似たような音楽が多かった

たぶん、暗いコンセプトかつ引用的な手法の音楽が多かったために、たまたま私たちの作品の曲調が似てしまったのかもしれません。

これについても、もっとコンセプトを説明していれば、それぞれの違いや魅力がより伝わり、充実した内容だったなと感じてもらえたかもしれません。

 

また、よりどりみどりなプログラムになるように企画段階から曲調の擦り合わせを行ったりするのは、自由な作曲を制限してしまうのであまりやりたくありません。

代わりに例えば、最初から多めに作曲しておいて、その中からバランスが良いように後から選んでプログラムを組む、とかはやっても良いのかな、と考えています。作ったものを毎回全曲演奏する必要は無いかも。

 

まとめ(改善すること)

・コンセプトをしっかり説明出来る場や時間を作る

・プログラミングを工夫する

 

以上、今回の反省点でした。次の公演はもっと面白く、もっと多くを伝えられるものに出来ればと思います。

他にももっとこうした方がいいんじゃない?など感想・意見ありましたら、ぜひ教えてください。全部めっちゃ読んでます!!

今回は私自身、企画から当日の代表まで行い、貴重な経験をたくさん積ませて頂きました。改めて、関わって下さった方々全員に、感謝の気持ちを申し上げます。

これからもよろしくお願いします。!