名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

我儘な病、ミソフォニア

名古屋作曲の会ブログをご覧の皆様、はじめまして。

Niynuh(にーぬ)と申します。

(私がどういう人間なのか気になる方は以下のウェブページをご一読頂ければと思います)

会員紹介 | 名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

 

さて、今回始めて名作会にブログ記事を寄稿することに相成ったわけですが、何について書くべきか決めるのに長い時間がかかりました。

なぜなら私は作曲初心者の中の初心者。音楽の好き嫌いも激しく、うまいことを語れる素養もない。なんなら人の声すら憎んでいます。

にーぬに電流走る

「人の声を憎む理由」について書けばいいのでは?

 

と言うわけで、表題にある通り、私の持っているミソフォニア(とミソキネシア)について書くことにしました。

 

 

ミソフォニアとは

そうは言ってもミソフォニアについて知っている方は多くないと思いますので、簡単に説明を引用します。

音嫌悪症 (misophonia) は、他者が発する音に対して嫌悪や怒りの情動が惹起され、回避的あるいは攻撃的な行動を表出する症状です。ASMRとは対照的に、音嫌悪症は聴覚情報によってネガティヴな情動が誘発されます。

https://www.chukyo-u.ac.jp/news/2022/06/020966.html#:~:text=%E9%9F%B3%E5%AB%8C%E6%82%AA%E7%97%87%20(misophonia)%20%E3%81%AF,%E3%82%82%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%AF%E5%A4%9A%E3%81%8F%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82

中京大学プレスリリースより抜粋)

 

昨今YouTubeをはじめとする動画サイトで咀嚼音やタイピング音を高感度のマイクで収録した動画が再生数を集めていますが、このブームに私を含むミソフォニアは嫌悪感を持っているのです。

 

症状を引き起こす音の例

ミソフォニアの症状を誘発する音のことを「トリガー」と総称することがあります。

私の例を示しますと、

  • 咀嚼音
  • 啜る音
  • 呼吸音
  • 唾を飲み込む音
  • 咳払いの音
  • 鼻歌
  • タイピング音
  • マウスのクリック音
  • 鼻をかむ音
  • 紙をめくる音
  • ペンをノックする音
  • 足音
  • プルタブを開ける音
  • 笑い声
  • ため息

どれも生活の中で日に一度は耳にするような音ばかりですね。

こういったトリガー音を聞くと、破壊衝動の後に自己嫌悪がやってきます。

私の症状は(自分の認識では)軽い方なのですが、過去にX(旧Twitter)でストレスのあまり家でハンガーを引きちぎってしまう、という方を見たことがあります。

 

ミソフォニア当事者の日常

ところで、ここまで読んでこう思われた方もいるのではないでしょうか。

 

そんなんで生活していけるのか??

 

これは本当にその通りで、実際私はノイズキャンセリング機能付きイヤホンの上にイヤーマフを付けていないと外出することが難しいです。

(外出自体はもちろんできるのですが、例えば電車などの閉鎖的で音から逃げることのできない空間に上の装備をして行かないとストレスで狂いそうになります。大学受験や英語の資格試験の際にはお世話になっている心療内科の先生に診断書を書いていただいた上で別室受験させてもらったこともあります)

加えて、私は現在両親と実家で生活しているのですが、一緒に食事することを避け、自室で一人で食事を摂らせてもらっています。

ここで冒頭に戻ります。私が人の声を憎む理由、それは人から出る音を嫌悪するミソフォニアにあったという訳です。

 

ミソキネシア

以上原稿用紙4枚ほどの分量でミソフォニアについてだらだらと書いてきましたが、私にはミソキネシアという別の症状もあります。

ミソフォニアと比較してこれはさらに知名度が低いためインターネットで日本語の文献を探すのが難しいのですが、「ミソフォニアの動作版」と考えていただいて問題ないと思います。

先ほどと同様に私のトリガー動作の例を上げると、

  • 脚をブラブラさせる
  • 貧乏ゆすり
  • 扇子で扇ぐ
  • 歩く
  • 片足を上げる
  • 脚を組む、交差させる
  • 口を開ける
  • 髪を触る
  • 物を食べる
  • 杖や傘を地面に突く

などが挙げられます。

 

ミソフォニア・ミソキネシアと音楽

ここは名古屋作曲の会のブログですので、最後に音楽に関連したことを少しだけお話したいと思います。

当会では今後「打楽器アンサンブルの演奏会」を開催する云々という話が持ち上がっています。その際にミソフォニアとミソキネシアに関連する曲を演奏することはできないだろうかと考え、

 

すでに書き上げております。

 

演奏会が開かれた際にはまた解説記事などを書こうと思っているので、気長にお待ち下さい。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまたいつか。

 

P.S.

この記事を読んで「もしかして自分もミソフォニアかもしれない」と思った方は以下のサイトを訪れてみるといいかもしれません。

misophonia.support