名古屋作曲の会(旧:名大作曲同好会)

“音楽”を創る。発信する。

日本のエクストリームミュージック④おきあがり赤ちゃん

もうなんだか疲れてしまった、赤ちゃんにかえりたい。そう思う人間が一定数いるのは間違いない。赤ちゃん、それはこの世に産み落とされた人類の中でも原罪以外の罪を背負っていない最も清らかな存在であるから、そこにある種の神性を感じざるを得ないのは、最近兄弟姉妹が生まれて親にかまってもらえない第一次反抗期の少年少女でない限り皆さんそうだろう。たとえ感じていなくてもこの世には赤ちゃんプレイが大好きなどうしようもない大人が存在する。

ja.wikipedia.org

 

私が何を言いたいのか。そうそれは、


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おきあがり赤ちゃんを聴けということである。

 

おきあがり赤ちゃんとは

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見ての通り、起き上がりこぼし演奏家である。度肝しか抜かせねえ。

起き上がりこぼし以外にも子供のおもちゃで演奏活動を行っていることが、発売されているCDの説明文から確認できる。

https://diskunion.net/jp/ct/detail/1007395446

「還暦を前に音楽経験も無いままおきあがりこぼしの音に感動して何か音楽作品に出来ないかと思い、おもちゃの音だけで宅録と音の加工でCD製作」したらしい。なんたるエクストリーム・アウトサイダーミュージック。もはや日本音楽界のグランマ・モーゼス やはり人間60年も生きると、干支だけでなく赤ちゃんにも戻ってしまいたくなるのだろうか?

それはそれとして、還暦だから何かやろうというバイタリティが凄い。私もそういう人間でありたい。あと特典DVDRに収録されている「おきあがりオーケストラ」が気になりすぎてやばい。

 

にしてもこの音楽、異様である。

幼い頃、自分(は怪しいが)や弟・妹が起き上がりこぼし使っていた記憶を想起させられるのだが、色んなサイズ・音程の起き上がりこぼしが乱打され続けるので、思いだされる記憶がすべて歪んでいく。幼少期に見た怖い夢がこの年になってフラッシュバックしているかのようだ。それでいてなにか懐かしい気持ちも同時に抱いてしまうので、ついつい最後まで聴いてしまう。私も赤ちゃんにかえりたい。ばぶばぶ。

 

ちなみに

YouTubeチャンネルが存在する。

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ここからいくつか紹介して今回は終わりにしたいと思う。

 

おもちゃの国おかしの国

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手作り感満載だがめちゃくちゃ凝っているし、このチープさが逆におもちゃっぽさを演出できてて良い。しかし全体に漂う不穏さは一体何なんだろう。人形はよく見ると怖いとよく言うが、その類いのものなのだろうか。

 

おきあがり赤ちゃん1

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世にも妙な物語のアバンストーリー???? 「世にも」なら3つ並んだ起き上がりこぼしのうち、どれか1つが爆発するはずだ。糸で上から操作してるだろうが、ひとりでに動く起き上がりこぼし怖すぎる。映像としてはシュールで本当に良い絵面だ。

 

おきあがり赤ちゃんデビューライブ

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この世に1つの狂気が爆誕した瞬間の映像が公開されていた。しかし彼は一体いくつの起き上がりこぼしを、おもちゃを所有しているのだろう? おわり