皆さんこんばんは。今日は初めにPRをば。
名作同HPやTwitter でも告知されてますが、「四季を巡る」と題したコンサートが6/29の17:00からあります。私も一曲書いて参加します。見てね。
記事にもあるようにクラウドファンディングもします。支援していただけるとめちゃくちゃ助かります!返礼品もご用意しておりますので、こちらも検討していただけると幸いであります。
それはそれとして、今回はUnited Future Organization (通称UFO)を紹介します。未確認飛行物体でも焼きそばでもないよ。
UFOとは
1990年に矢部直、Raphael Sebbag、松浦俊夫により結成されたUFOは、DJユニットです。90年前後は日本のクラブカルチャー黎明期なので、日本DJ界のパイオニアと言うべきでしょう。
そんな彼らがかけていた曲のジャンルはジャズでした。そしてそれらは特にクラブジャズと呼ばれるものだったのです。
ってかそれ渋谷系関係なくね?
クラブジャズ
クラブジャズとはDJに好んで流されるようなジャズの総称です。よくわからないですね。なのでめっちゃ簡単に言います。
・ジャズとかファンクっぽい
・リズムが大体一定
この二つを満たしてれば多分クラブジャズとみなせます。あまりにざっくりとしすぎて怒られそう。なので感覚的に理解してもらいます。
- クラブジャズじゃない
Jonathan Kreisberg - The Spin
- Tohru Aizawa Quartet - Philosophr's Stone
- クラブジャズ
Pharoah Snders - You've Got To Have Freedom
なんとなくわかっていただけたでしょうか。
ちなみにファラオ・サンダースのyou've got to have freedomはアンセム的な存在で、クラブジャズ全盛期にはどの箱でも流れていたそうな。
とはいえロバート・グラスパーに代表される、ヒップホップとのミクスチャージャズは、クラブ文化であるヒップホップとのミクスチャーであるにもかかわらず、クラブジャズには分類されない(というかDJが好んでかけない)そうです。
というのもクラブDJが音楽を流す時、客にいい感じに踊ってもらうために前の曲から次の曲へスムーズに移行させる必要があります。ロバート・グラスパーなんかはリズムがよれまくってたり、インタープレイが凄まじかったりと、クラブ用というよりは鑑賞用の演奏になっているなっているため、この目的には即さないというわけです。分類超めんどいですね。
そんなUFOが流していたクラブジャズですが、彼らは流すだけではなくちゃんと(?)作ってもいます。代表曲はやはりLoud Minolityでしょう。
Loud Minority
マ~ジでMVが最高。
それはそれとして、この曲はサンプリング主体で作られています。
サンプリングが異常に上手い
急に渋い声のおじさんがしゃべり出すのでサンプリングだな、というのはわかるのですが、全く違和感がなく驚きです。
具体的に書き出してみると、
冒頭:ミシェル・ルグランのLa pasionaria
メロディ:アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズのNight in Tunisiaのトランペットソロの一部
なんか女の人がしゃべってるところ:Frank FosterのLoud Minolityのアジテーション部分
などなど、大小さまざまなネタが一切の違和感なく同居してるんですよね。巧すぎる。
これらのネタをスムーズにつなぎ合わせてしまう優れたリスナー感覚が、音楽的にはかけ離れていながらも渋谷系と分類されてしまった所以のように感じます。
その他の曲
一曲だけ紹介しても仕方ないので、他の曲も紹介して終わりにします。
United Future Airlines
Loud Minolityと同じくらい有名(らしい)。こちらはよりハウスミュージック的要素が押し出されていますね。
Nemurenai-Insomunie
この曲はR&Bやアシッドジャズ的な要素が強いです。それもそのはずで、クラブジャズはアシッドジャズから派生したとかしていないとか。それでは今回はこの辺で。