さあ誰も呼んでなくともやって参りました渋谷系の時代です。
~前回の記事~
前回トラットリアを紹介したので、トラットリア所属のミュージシャンを紹介できるようになりました。あれはそのための記事です。
ということで、今回は前回も登場したカヒミ・カリィを詳しめに見ていきましょう。
カヒミ・カリィ
名前から国籍が全くわかりませんが、どうやら本名のアナグラムらしいので多分日本人です。見た目が良い。
やくしまるえつこや青葉市子などの、邦楽における所謂ウィスパーボイスのはしり*1なので全ウィスパーボイス好きは感謝しましょう。あとマジで見た目が良い。
デビュー
MIKE ALWAY'S DIALY
1992年に小山田圭吾プロデュースでソロデビュー。プロデューサーが小山田というだけあって、ザ・渋谷系的なサウンド。ジャケ写もマジでそれっぽいですね。
ボーカルはかろうじて音程があるのがわかる程度にカスカス(言い方が悪い)ですが、大体こんな感じなので頑張って付いてきてください。
また、先ほど申し上げましたように見た目がよろしいからか、イッセイミヤケのモデルとしてパリコレなどに参加したりしていたようです。あと先ほど申し上げましたように見た目がよろしいからか、若い女性から大変人気がおありだったようで、ファッションアイコン的存在でもあったようです。なぜ僕はこんなに敬語が丁寧なんでしょうか?
そんなこんなでミニアルバムを次々とリリース
MY First Karie
I AM A KITTEN
カヒミの曲は海外のミュージシャンが書いたり、スタンダードナンバーのカバーだったりが多いので日本っぽさをあまり感じないのが面白いです。
そうこうしてるうちにアニメ「ちびまる子ちゃん」のOPに抜擢されました。カヒミ・カリィを知らない人でもこれは知ってるという人も多いのではないでしょうか。
ハミングがきこえる
ちびまる子ちゃんのOPになったので一番有名。作者のさくらももこは趣味が高じすぎて、自身原作のアニメの主題歌には渋谷系の面々や電気グルーヴといった当時新進気鋭のミュージシャンを起用しまくっていました。いまやE-girlsとかですけどね......
ちなみに先代OPの踊るポンポコリンとの落差に、そのコケティッシュさにめちゃクレームが来たらしいです。無粋!
その後勢い止まらず2年連続でフルアルバムをリリース
クロコダイルの涙
K.K.K.K.K
とてもどうでもいいですが、僕はK.K.K.K.Kの一番最初の曲のOne Thousand 20th Century Chairsが一番しゅきです。
かつてこの曲がMステで披露されている動画がYoutubeに存在していましたが、爆音で演奏するドラム・ギター、グリッサンドキメまくるピアノ、囁きすぎてマジで聞こえないボーカルとめちゃくちゃカオスでした。
このアルバムをリリースした後ワールドツアーを決行。当時はワールドツアーが流行ってたので、興行的にどうだったのかは微妙ですが、とにかくワールドツアーを決行しました。東京公演のライブ映像がYoutubeに何故か存在するので見てみましょう。
実に渋めな音楽をやってる割に若いおにゃのこの歓声が目立ちますね。貴様、ファッションアイコンだなッ!(それはそう)小癪な!!!!!!!
ちなみにこのライブのために特注のマイクを作ったらしいです。それまではどうしてたかというと大量のマイクをぐるぐる巻きにして束ねて集音してました。
なのでクッソハウリングが多いのはウィスパーボイスの宿命だと思って勘弁してやってください。
その後も精力的に活動を続けますが、00年代に突入する頃から曲の毛色が変わってきます。
全体的に生楽器によるセッションから、DTM的な編集が目立つようになったなという印象です。
TILT
この曲とかはまさに00年代らしい硬さと冷たさのある音像でとても良いです。
Trapeziste
かと思えばノイズやフリージャズ的な音響になったりもしています。このころになると最早渋谷系というカテゴライズにはまらない、自由な音楽活動をしていると言えるでしょう。
Montage
この曲は割と昔のカヒミっぽいですが、音が完全に「今」感あります。
NUNKI
ここまで来ると何か悟りでも開いたのかな?と思ってしまいますね。
この悟りを開いたタイミングで結婚し、2010年にアルバムを発表して以来ほとんど曲を発表しなくなりました。
It's Here
めちゃくちゃ良い感じに枯れたな(曲が)と思うのは僕だけでしょうか。
というところで今回は終わりです。また次回。