はい、忘れ去られたころに戻ってくる渋谷系の時代のお時間です。
~前回の記事~
本当に久しぶりに書くっぽいですね。草。
前回までに渋谷系御三家と言われたり言われなかったりするFLIPPER'S GUITERとPIZZICATO FIVEを紹介したので、残りのORIGINAL LOVEをやります。
一応本人たちは、ORIGINAL LOVEは渋谷系ではないと公言してますが、渋谷系は音楽ジャンルではなく、90年代の渋谷で売れたら問答無用で渋谷系なので、気にせず渋谷系に分類しましょう。
1985年 結成
田島貴男、秋山幸広、小里誠により前身バンドThe Red Curtainが結成されました。この後ギターが増えたりなんだりがあり、1987年にORIGINAL LOVEに改名します。
このころは特にアルバムとかは発売してないためまとまった音源はありませんが、オムニバスアルバムに提供した曲が2曲ほどあるようです。
この時点で御三家のほかのふたつとは明らかに雰囲気が違うのがわかりますね。
どっちかというと山下達郎とか80年代シティポップっぽい気がします。コーラスワークがゴスペルチックだったり、ファルセットの合いの手があったりするせいかもしれません。
さらに言えばほかの二つのボーカルがなよなよ系・かわいい系であるのに対し、オリジナル・ラブのボーカルの田島は声がかなりマッチョなのもあり、渋谷系特有のナイーヴさがあまり感じられないですね。本人が渋谷系じゃないとキレるのも納得がいくくらい別物です。
1988年 田島、ピチカート・ファイヴに加入
小西に目を付けられた田島がピチカート・ファイヴに加入しました。ここら辺の話は前回の記事にも書いてあります。
二足のわらじで頑張りながら、インディーズで1stアルバム「ORIGINAL LOVE」を完成させました。どうでもいいですがセルフタイトルアルバムってめっちゃカッコよくないですか?アニメの最終話のサブタイトルがアニメのタイトルになってるくらいかっこいいと思っています。
しかしこの時の音源がどこにも転がってないんですよ(CDは売ってる)。どうやらピチカート・ファイヴに入るとなると制作ができないから作っちまおう、的なノリで作ったらしく、録音の仕方が相当適当だったらしいです。そのため田島が黒歴史認定しているとか。
まあそんな感じで1,2年の間、田島がピチカートでお留守なので、ORIGINAL LOVEとしての活動は減少しました。
1990年 田島、ピチカート・ファイヴをやめる
さすがに二足のわらじはキツかったので、ピチカートをやめてきた田島。しかしそれと入れ替わるようににオリジナルメンバーの秋山が脱退。もうオリジナルORIGINAL LOVEじゃねえ。
その後メンバーが入れ替わったり増えたりして、この形になりました。
1991年 メジャーデビュー
シングル「DEEP FRENCH KISS」でメジャーデビュー。
この後にメジャー1stアルバムLOVE! LOVE! & LOVE!をリリースしました。このアルバムは黒歴史へのリベンジであるだけでなく、第33回日本レコード大賞ニュー・アーティスト賞を受賞しました。
さらにはドラマとのタイアップで知名度が向上します。メジャーデビューするとはそういうことです。
めっちゃファンキーでカッコよい。やっぱり渋谷系というよりはシティポップっぽいんですが?なんで渋谷系にカテゴライズされてるのか意味わかんないですね。フロントマンがピチカートファイブに在籍してたからってだけで渋谷系にしてね?
そんなかんじで一躍スターダムをのし上がったORIGINAL LOVEですが、ここら辺から田島の曲提供が始まります。たとえば最近悪い意味で有名な石田純一に曲を提供してます。
曲名がジゴロで腹筋が崩壊できるんですが、歌詞が完全に石田純一のそれすぎて笑いが収まるという恐ろしい曲です。今回は石田純一の紹介ではないので、石田純一への言及はこれくらいにしておきましょう。曲はいかにも田島っぽくてかっこいいと思います。
1993年 接吻が売れる
みんな大好き接吻が発売されました。
改めて聴くと田島貴男が愛を歌うのと石田純一が愛を歌うのとではここまで違うのかと驚嘆します。
余談ですが、何年か前に接吻をパクった疑惑が生じた曲がありましたね。
サビの冒頭がほぼ一致という快挙。
超好意的にとらえると、良いメロディはいつの時代にも受け入れられるんだな~と思いますね。ちなみに僕はパクリ・パクリじゃないにかかわらずこの曲が本当に嫌いなのでどうでもいいです。まあ接吻を聴かずに音楽業界を生きることはほぼ不可能なのでは?とは思いますが。
さて話を戻しますと、実はこのころからメンバーの離脱が相次いでいました。
で、最終的に1995年に田島だけになりました。つまり現在のORIGINAL LOVEは田島のソロユニットなのです。ただ、ワンマン感の強いバンド(例:くるりとかくるりとかくるり)はめっちゃメンバーが入れ替わる傾向があるので、メンバーが在籍していたときから実質ワンマンバンドだったかもしれないですが。
以降インプロ的側面が強くなり、
今こんな感じになっています。今が一番かっこいいのではないか????????
ひとしきり歌った後に始まるインプロタイムが個人的にツボです。ぜひライブでみたいですが、そんなこと言ってられなくなっちゃいましたね。つら......。
というか
完全にソウルミュージックでは??渋谷系よりも10年ほど前に流行ったソウルミュージックではないか??
今回、渋谷系の基準が「90年代に渋谷で売れた」以外の何物でも無いことを改めて感じました。では。