今回の「あなたも作曲家になろう」企画では、僕は2つの曲を編曲させてもらいました。
やっぱり会長たるもの、常に曲数で下っ端たちを凌駕して威厳を見せつけていきたいですよね(?)
実際にはヒラの会員たちが優秀すぎて焦ってるだけ とにかく、1曲目はYo-yohさんの「Knot will Overcome the Not」です。
こちらはこの前すでに紹介しましたね。
今回は、2曲目の「風に憧れた少年 ~Fly to the wind~」について語っていきたいと思います。
作曲は菱川伸也さんです。
聞いてくれ
かっこよくないですか~~~???
我ながらお気に入りの仕上がりです。
菱川さんから送られてきたメロディは、サビまるまる一個分の鼻歌でした。
さらに、
ヒーローアニメの主題歌みたいなイメージで作ってもらえると嬉しいです
という注文つき。
トイドラ会長に注文を付けるその度胸、気に入りました。
というわけで、希望通りA・Bメロをつけ足してアニメ主題歌っぽく編曲していきましょう。
トイドラ的「アニソンの作り方」
僕は芸術音楽が好きですが、ポップスが嫌いというわけではありません。
とりわけ、所謂アニソンはポップスの中でも特徴的で、音楽的に巧みなものも少なくないので実は割と好きです。
アニソンを多く書いている作曲家の中でも、僕は特に田中秀和が好きだったりします。
アニメは全く見ないので、あくまで曲だけですが……。
田中サウンドの中でも特に特徴的だと思うのが、サビ前のキメに入る超カッコイイ和音。
所謂、Vaug/II♭の和音*1です。
この和音を、キメの前だけじゃなくそこら中に多用するのがトイドラ流です。
あんまやりすぎると元の木阿弥ですが。
あと、長短合成和音(V7(#9)*2)もアニソンとの相性がいいので、僕は多用します。
長短合成と言いながら、実際には短調の和音なので使うと暗くなる点だけ注意。
ちなみに、場合によってはVaug/II♭を長短合成和音にするという合わせ技を使うこともありますが、響きがキツくなるのでヴォイシングが難しいです。
話を戻して、日本のアニソンの特徴として個人的に思うのが、Bメロの重要さと転調です。
根拠はないですが、とにかくBメロで転調しまくっとけばそれっぽくなる気がします(適当すぎんか?)。
そもそもアニソンは転調が大好きなのですが(菅野よう子とかに顕著な気がする)、Aメロでいきなり転調してもしょうがないし、サビでくるくる転調したら流石にバカです。
結局Bメロというのが、サビに向けて盛り上げる意味でも転調パラダイス天国には最適。
ゴリゴリ転調しましょう。
うまい具合に調を戻したら、バシッとキメてサクッとサビを流してテキトーに終わってしまいましょう。
サブドミで唐突に終わっておけば、それとなくTV版っぽさが出て良さみが増します。
「この番組は、ご覧のスポンサーと……」なんて声が、今にも聞こえてきそうじゃないですか?
完成
いや完成じゃねえよと思うかもしれませんが、完成しちゃったので仕方ありません。
実際この曲は、マスタリングも含めて2日で書きあげました。
ポップスは特に何も考えずにサクッとかっこよく作るのが楽しいんですよね。
みんなも、むやみにキメ和音や山盛り転調を多用してQOLをムキムキ上げていきましょう。
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